捨てられ聖女の異世界ごはん旅 隠れスキルでキャンピングカーを召喚しました・第1話
色々な情報がてんこ盛りでちょっと楽しみだった。
キャンプをしている女性ありけり。大物を釣り上げたと思ったら男性一人まるごとで、そんなもん釣り上がるかと言うのと共に、人間一人を釣り上げておいてその程度の感想か、即刻警察に電話だろうと思った。
でももう、この時点で彼女リンはこの異世界での気ままなキャンプ生活を始めていたのだ。当然警察なんかに電話は出来ない。テントの中で寝かせておいたらやがて彼は目覚める。この時も、よくもまあびしょ濡れの人間をテントの中で寝かせたなと思ったが、後から彼ヴィル(ドラグール族)が力を振り絞って二人とも乾燥させたらしい。
お腹すいてるんだろ、食え食えと言う事でミルクトラウトだかの焼いた物を食べさせる。うまいうまいと食べるヴィルだが、その後で男をこうやって安易に助けるとは不用意だと言い出すが、どうもリンの能力で危険かどうかの鑑定が出来るらしい。そしてその時に苦しいなかでも自分も乾燥させてくれるんだから悪いヤツじゃないと言うのだ。
リンは実は召喚されてこの世界に来た人間で、でもよくある「一緒に来た別の人物の方が期待された召喚者で、そうでないリンの方は使えねーヤツとばかりに放擲された」な状況だった。
リンの使えねースキルとはサバイバルのスキルで、過酷な状況でも平穏を保てる精神力、どんな環境にも適応出来る知識や鑑定力なのだ。まあこれは個人のスキルに見えるから世界を救うと言う使命で召喚した方にはあまりお呼びではなかったんだろうな。でもパーティーを組む時には役に立ったのでは。見る目が無かったな。
実はもう一つあって、それはキャンピングカーを召喚するスキル。ただ、これは隠蔽力が強すぎて他の人には認知されなかった。使うリンにだけは利用出来るし、そこに一緒に居る人間も使える。
でもキャンピングカーと言われた時に、そりゃあった方が良いだろうけどキャンピングカー程度ではよくある魔法のカバンの方が収納力あるのではと思ったら、このキャンピングカーは空間をコントロールする力があって、中は広いし、マジックバッグの様にいくらでも物を積める。挙句の果てに空間に無限にある魔素を原料として水は作れるし冷蔵庫の品物は使っても補給される。一方でゴミなどは魔素に分解して放出出来る。そりゃ便利だ。
ただ、リンはこの後も気ままなキャンプ生活と思っても、身分証は無いし都市へ入る許可証も無い。そこでヴィルは自分達のパーティーに参加して欲しいと申し出て、お互いの利害が一致したのだった。

