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幼女戦記Ⅱ・第3話

私はコミカライズ版は読んでいるけど原作は読んでいない。コミカライズ版ではこのイルドア王国の和平工作の話は見た記憶が無い。多分もっと後になるんじゃないかな。

さて、そのイルドア王国。帝国からの物資の取引が阿漕になって来てるのを見て、帝国ももう戦争を終わらせたがっているのではと推測した。そこでイゴール・ガスマン大将はこれを好機と捉える。よき友人として同盟国である帝国と、協商国の間を取り持とうではないか。さすればイルドア王国は帝国に恩を売れるし国際的な評価も高まる。
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ただ、いきなり声をかけても帝国は耳を貸すまい。と言う事で抜き打ちの動員演習をやると帝国に通知した。同盟国とあっても動員がかかるとそちらを気にせずにはいられない。特にイルドア王国となれば。

油断ならぬ事をしでかしたと参謀本部は観戦武官としてレルゲン大佐を送り出した。それに応対したのはあのガスマン大将と話をしていたヴィルジニオ・カランドロ大佐。

レルゲン大佐はカランドロ大佐と握手して軍人政治家と言う紹介なのにまるで普段実戦に投入されている人間みたいに硬い手をしているじゃないかと気がつく。このカランドロ大佐がどんな位置づけの人間なのか今回だけでは分からなかった。

カランドロ大佐は本題を切り出した。イルドア王国は講話を仲介したいとはっきり言った。流石にレルゲン大佐は驚いた。そして自分は参戦本部の人間だからそう言う政治的な事は何も言えないと言うが、カランドロ大佐はそれはそうだろうが、一方で現場の声としてあげられるのではとも。動員演習はそれだけの実力があると言うのを見せる意味があった。

この報告を聞いた参戦本部のルーデルドルフ中将とゼートゥーア中将、ルーデルドルフ中将としては賠償請求は外せない。ゼートゥーア中将は現実的と言うかそれなりにデグレチャフ中佐の大戦観を聞かされているからこのまま戦争を続ける訳には行くまい、いつかは講話が必要だとは思っている。

とにかくイルドア王国の観戦武官を受け入れる手筈から。そうなると当然選ばれるのがサラマンダー戦闘団と言うかデグレチャフ中佐。

と言う事で早速レルゲン大佐が訪問。イルドア王国の観戦武官を迎え入れて欲しい。また何でそんなものをと思うデグレチャフ中佐だが、レルゲン大佐が頭を下げるとなると何か事情があるに違いない。

まずは組織の話。レルゲン大佐がサラマンダー戦闘団を麾下に置く機動戦闘団指揮官となった。ただ、実体はこれまでどおりにデグレチャフ中佐が戦闘団を自由に動かして欲しい。ここでレルゲン大佐が気兼ねしてるのはサラマンダー戦闘団=デグレチャフ中佐の戦果がレルゲン大佐の戦果とされる。名前だけの指揮官が軍功を奪ってしまう。

でもデグレチャフさん、そうは考えない。責任は上のレルゲン大佐が全部背負って自分は好き放題出来る。この人事をした連中に恩が売れる。これ、最高じゃん。

そんなものはおくびにもださずに例のかわいい声で国家の為なら受けましょうと。いい加減みんな学習しろ、この声になった時のデグレチャフの真意を。
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そうして早速カランドロ大佐がやって来た。観戦武官らしくカランドロ大佐は細かくこの前線部隊の様子を観察する。部隊の士気は高く温かい食事も取れている。これを見たカランドロ大佐は帝国は相当な出費をして部隊を維持してるのだと理解した。

帝国軍の様子を見てカランドロ大佐が驚いたのはその後だった。連邦の街を狙って帝国軍は砲撃準備を始めたのだ。民間人を巻き込むのか。それは陸戦条約違反ではないのか。連邦は陸戦条約を結んでいないし、あちらも帝国の街を攻撃して多数の犠牲者が出ている。しかしカランドロ大佐はさらに加えた。あれは教会ではないのか。陸戦条約でなくとも宗教施設を砲撃するのは国際法違反ではないのか。よく見てもらいたい。あれが宗教施設であると言う標章はどこにも掲げられていない。帝国軍は全ての条約に則って攻撃をする。帝国軍の戦争の仕方に腰を抜かしたカランドロ大佐だった。

その後、カランドロ大佐、本題を切り出した。こんな戦争を続けて良いのか。妥協出来る線は無いのか。なるほど、そう言う話かと理解したデグレチャフ中佐。勿論歓迎。早く戦争を終わらせたいと言うのはずっと考えていた事なのだから。

それを隠してデグレチャフ中佐は自分はただの軍人、統帥部が決めた事に従うまでと答えた。

すぐさまカランドロ大佐がガスマン大将に連絡。帝国軍は最前線で完全な統制がとれておりその最前線の指揮官も全く戦争疲れしていない。こんな事で講和が進められるのかと。だがガスマン大将はそれならかえって講和できると思った。

講和の糸口が見えたデグレチャフ中佐は大満足。これで戦争が終わるぞ。ざまーみろ存在X。と思ったところに参謀本部からの来客。あの鉄道部を統括するウーガ中佐だった。デグレチャフ中佐、ウーガ中佐とは同期な上に良き関係を持っているので講和の話を切り出す。無賠償で国境は戦前のまま、これでうまくまとまるだろうと。

だが予想外にウーガ中佐は全く受け入れない。これまでにどれだけの犠牲を出したか。デグレチャフ中佐に言わせれば、このまま継続したらそれ以上の犠牲がさらに出る。論理的には今終わらせなければもっと痛む事になる。ウーガ中佐はヴァイス少佐にも意見を聞きたいと言うのでデグレチャフ中佐は許可した。

ヴァイス少佐も理屈ではそうかもしれないが、割り切れない。
「なに?!」
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デグレチャフ中佐はある意味絶望した。同期の中ではウーガ中佐が、部下の中ではヴァイス少佐を信頼していた。てっきり同じ考えが出来ると思っていた。それなのに二人ともコンコルド効果に陥っているではないか。この二人にしてこれでは帝国は講和など飲めぬぞ。それでも参謀本部は合理的判断が出来ると思っていた。あのゼートゥーア中将なら。だとしたら参謀本部は現場をどう抑えるのか。力でか?

その頃、参謀本部ではゼートゥーア中将がどう講和するかの話を出していた。協商国は無賠償無割譲を条件にしている。ゼートゥーア中将としてはこれは帝国としてそう簡単にはのめまい。かと言って講和交渉は続けたい。

なのにルーデルドルフ中将は、ゼートゥーア中将に錆びついたなと一蹴。既に最高統帥部には話がつけてある。この時レルゲン大佐はガスマン大将に帝国の回答を読み上げていた。

「くそくらえ」
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ルーデルドルフ中将、デグレチャフ中佐が後方任務を望んで世界大戦の終結方法を語った時もそうだったが、断固たる力によって敵を叩きのめす以外の戦争終結を考えていない。そしてイルドア王国の講和の話が逆効果となり帝国は「鉄槌作戦」を発動する。

あーあ、また損害が大きくなるんだよ。

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