本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 領主の養女・第8話
神官長はベンノを呼び出した。ハッセの町で酷い扱いを受けた。ベンノさん、どうやら織り込み済みの様な様子。
ハッセは領主の直轄地にして周辺の管理まで任されている町だそうだ。特に冬を越す為の館で采配を振るうのがあの町長だそうだ。ただそれだけであれだけの横柄な態度をとるだろうか。ベンノの感じた点で余程の高位の貴族とのつながりがあるのではと言う。
神官長の予想ではそれは前神殿長ではないかと言う。でも前神殿長、もう処刑されたのでは。ハッセ町長は前神殿長を頼りにしている?処刑されたのを知らないのではないか。ローゼマインを見て神殿長はどこだ?と言う顔をしていた。
下々では前神殿長がどうなったのか知られていない。新しい神殿長は本物の祝福を与えられる聖女であると言う噂だけが広まっていた。それ、神官長が流した?
死んでも面倒な事を残したベーゼヴァンス。そんな話をしていたらローゼマインと神官長に異常が感知された。ハッセの小神殿に狼藉者が迫っている。そんな訳で現地の様子を水鏡みたいな魔法で覗いてみる。
町長に扇動された連中が子供を奪い返そうとして小神殿に迫っている。実力行使をして小神殿を襲うものの、防御の魔法が強力で全部跳ね返された。
狼藉者達は諦めて帰って行ったのだが....これは実は大変な事だったのだ。
小神殿の子供達の様子を見に行こうとしたローゼマインだが、神官長はとめる。今は駄目だ。公にするとヴォルフの時の様に消される。誰だヴォルフって。検索したらインク協会の会長だったそうだ。そう言えばそんなの居たな。
次の視察まで待てと言われたが、それを待たずに前神殿長宛に手紙が届く。前神殿長が処刑されたとは知らないハッセ町長が、あんたの部下が勝手に子供を奪ったから何とかしろと言う内容だった。
この事を神官長と相談した時に、ローゼマインの現世日本の価値観とこの世界の神官長の価値観との衝突が起きる。あの町長が悪い事をしている?町長は身寄りのない子供の世話をしてそれを売っている。その金で町の統治をしている。冬の館もそのうちのひとつだ。それは神官長の価値観では何も悪い事ではない。たとえ人身売買をしようとそれはこの世界では問題ない。
では町長には罪は無いのか?いや、ある。貴族である神官長の命令に従わなかった。厳格な身分制度のある社会でそれは大罪である。
人身売買によって資金を得た町長が冬の館の運営をしているとなると、そこの住民は町長のやり方を支持する。それを邪魔したこちらが住民に恨まれる。
基本的人権の考えが無い世界では、自分達の生活がどう守られるか次第なのだ。衣食足りて礼節を知るとはまさにこの事だ。
ではどうするか。町長は神官長に逆らったからその一点で許されない。かと言ってただ処罰しては住民から恨まれる。だから町長を孤立させろ。さあ、どうするか、自分で考えなさい。これが「フェルディナンドの課題」。
人を陥れて自分の都合の良い事態を作るのだ。
やり方は私が教える。
ニヤリ。
視聴者はローゼマインが現世日本からの転生者で、ある程度の年齢の大人だったのを知ってるけど、まあ神官長はチラ見したからローゼマインがただの子供ではないと知ってるけど、このあとのベンノもローゼマインに厳しいなあ。さらに後でローゼマインの義兄にあたるヴィルフリートが登場するけど、あいつは完全に子供だよね。それと比較したら。相変わらずローゼマインは卑怯だと言うばかり。
とにかく、ローゼマインにとって「人を陥れる」と言う課題は辛い。よく眠れない。
ハッセの小神殿の視察でノーラ達の様子を見てみると、あの四人は小神殿に引き取られた事をとても喜んでいた。ともかく四人を引き取った事は間違いではないと考えるローゼマイン。
でもどうしたら。と言うのをルッツやベンノと会った時に愚痴った。ベンノがそれを聞いて気づかせる。神官長は随分甘い対応をしたな。領主の娘が神殿長をやっている小神殿を襲撃したのだ。ハッセの住民は皆殺しになってもおかしくない。いやそれ信長かよ。ともかくこれでローゼマインは驚いた。
これを明るみにせず、ローゼマインの課題にしてくれた。ルッツがローゼマインに考え方を変えようと言ってくれる。本来はあれでハッセの住民は町長もろとも粛清される所だった。それを助ける為の手段をローゼマインは課題として課されたのだと。
入れ知恵をしてくれたのはマルク。商人のネットワークを使って町長の悪い噂を広める。町長の手下が小神殿を襲った。このままだとハッセの住民もろとも罪を被らねばならないのを小神殿の神殿長が憂えている。これで町長と関わったら危ない、そう言う噂を流す。
それを聞いた神官長、よろしい、やってみろ。

