葬送のフリーレン(第2期)・第30話
お仕事の依頼を受けました。これ迄にも受けた事があるけど、村にある勇者の像を掃除してくれ、対価は背中がかゆい時にかいてくれる魔法。ああ、これは大事な魔法だ。
さてヒンメルの像をと思ってやって来たらヒンメルじゃない。誰、このおっさん。
フリーレン曰く、これは南の勇者。魔王を倒したのはヒンメルだけど魔王討伐に向かったのはヒンメルだけではない。他にも勇者は居たのだ。その中でも人類最強の勇者はこの南の勇者だ。何しろ魔王を倒す前段階で全知のシュラハトと七崩賢全員を相手にし、七崩賢のうち三人を倒し四人は逃げた。フリーレン達が倒した七崩賢は二人。そこから逃げたその中にアウラが居た。そして最後に全知のシュラハトと刺し違えたのだから。
南の勇者は嘗てフリーレンの所へ来た。一緒に魔王を倒しに行こうと。フリーレンはすげなく断った。やはりと言う南の勇者の物言いは、まるで分かっていたかの様だ。それは実は南の勇者には未来が見えるからだった。自分の未来も見えている。自分は魔王を倒せない。その前段階で全知のシュラハトと刺し違える。君の所には別の勇者が来て、君は彼と一緒に魔王を倒しに行くだろう。その道を切り拓くのが自分だ。君には頼みたい事がある。その彼勇者に伝えて欲しい。どうやらヒンメルはそれを聞いて驚いたらしい。
未来が見える南の勇者、たとえ自分が皆から忘れられようとも。
そんな事はないのだ。村の人々は今でも南の勇者に感謝している。
フリーレン様がいつになく急いでいる。いつもならたった一ヶ月と言うエルフ時間感覚のフリーレンが、シュタルクに時間とは有限なんだよとか言う位に。ああ、これは会いたいくない相手がこの町に居るなと思ったら、そうだった。
ダッハ伯爵がフリーレン様を招きたいと言って来た。一度は断ったけど、仕方なく行く事に。その会食の場でシュタルクがうまいうまいと食べてる隣で凄く嫌そうな顔のフリーレン様。
で、今回の頼みとは?魔族から魔剣を取り戻して欲しい。以前ヒンメルと来た時もそうだった。ここの領主は強引なのだ。前回はもっと酷かった。今回は魔族の逃げた方向が分かってるだけマシ。
そちらに行くと荒れ果てた村があった。魔族にやられたな。一人の女性ありけり。この状況で出現すると、先ず怪しい方が先立つけど、その者は村人を埋葬したと言うのだ。あなたがたも祈って下さいと言うから、フェルンとシュタルクが祈ろうとしたその瞬間、フリーレンが攻撃魔法を放つ。地面に穴があくが何も埋まっていない。こいつが言ったのは嘘で、こいつこそが魔族なのだ。フェルンが祈ろうとしたから間に合わなくなってしまうので四の五の言わずに撃った。何故なら人は祈る時に目を瞑る。そこをこいつは狙って来る。
村人はどうしたと聞くフリーレンに魔族は全部食べたと言う。他に食べる物はあるだろうとの問いには、それが何だと言うのかと返す。こいつめ、と思わせる会話なのだろうけど、魔族を生物と扱って良いか分からないが、仮に通常の生物体系に当てはまるとしたらヒト種とは全然違う分類群だよね。だったら牛がもし喋る事が出来たとして、人間に向かって「他に食べる物はあるだろうに、何故同族を食べた?」と言われても、それがどうしたとなる。
ともあれこれで躊躇無くこの魔族を殺せる。やるよ。まあフリーレン様一行とその辺の魔族一匹では敵うまい。動きが早くてフェルンが危ない場面もあったが、そこはシュタルクの出番だ。前衛として残ったシュタルクだ。
フリーレンの攻撃で魔族は消滅。剣は残った。
この剣は魔族から見たら何某かの魅力があるのだろう。これ迄にも何度もダッハ伯爵家は攻撃を受けて奪われそうになっている。そんな物を何故ダッハ伯爵は持ち続けようとするのか。魔族は良さそうな武器を持ったら使いたくなる。あの村を襲った魔族の様に。
だから領民を守る為には領主が剣を持ち続けた方が安全だ。
ところで報酬の魔導書には何が書かれていたのか?
赤リンゴを青リンゴに変える魔法が書かれていた。
シュタルクがつまらない魔法って言うけど、これは貴重な魔法だよ。偏食大王にはよく分かる。眼の前にはフジしかない。でもフジはあまり好きじゃない。王林なら良かったのに。ホラ、重要な魔法だろ?

