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笑顔のたえない職場です。・第2話

SNSで好評価されてるマンガを見てる。そして入って来た間に対して双見がいきなりなぜここに居るのかと言い出した。何言ってるんだ。
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それには理由があって、双見が見ていたマンガは間がSNSに上げていたマンガだった。こんなに絵がうまくて受けてるのになぜ自分のアシスタントなんてやってるのかと言う意味だった。

これだったら連載取れるじゃん。

でも間は自分のマンガは点だと言う。その時その時、思いついたのを一つ上げている。でも連載は違う。そこをずっと筋を通して線で繋いでいないといけない。それが自分には出来ない。双見は繋げるだけじゃんと言うけど。

実は間は以前編集から声をかけられた事があったのだ。そして出版社で編集から話を持ち出された時、すぐにでも連載したいと言われたがここで間は固まった。あれ?自分が描きたいものって何なのだろう。全く思いつかない。そして間は編集から逃げる様にして外に飛び出した。自分は今までどういうつもりでマンガを描いていたのだろうか。自分はこの先どうしたいのか。

さあ、そんな事よりも、双見の原稿です。
単行本の表紙を描かなくちゃならないし、巻末のおまけマンガを描かなくちゃならないし、何より連載第5話を仕上げないといけない。これは単行本に収録される話でもあるのだ。だからまずはこれを仕上げなくちゃ話にならない。

しかも佐藤によると双見のマンガは将棋マンガなので棋士の監修も受けなくてはならない。これが最優先。

そんな切羽詰まった状態で、一応二人共今晩はそこまでにして寝付いた筈だったが、夜中に間が起きてみたら双見はまた液タブに張り付いていた。

別の日、間がやって来たら双見が机の前に居ない。あれ?ひょっとして未だ寝てる?と寝室に行ってみると、双見の体調が悪化していた。頭が痛いし吐き気もする。結局間の診立てでこれは根を詰めすぎた披露だろうと言う。実は間の姉は双見とクラスメイトで今は整体師をやっているが、今日はちょっと来られない。だから見様見真似で覚えた披露回復の処置を双見に施した。温かいタオルだけでそんなに効くの?披露系の体調不良ってほとんどなった事が無いから分からないものだ。そしてツボを押して双見の身体はほぐれて行く。

ほぐれて寝込んだところで双見は高校時代の夢を見た。あそこから間とは関係が出来たのだ。双見のイラストを見た間が絵を描いて欲しいと言ったあの時に。
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そしてその関係が後日、間の方にも届いた。前半で話した、出版社で編集から連載の話を持ち出されたのに自分は何のために描いてるか分からないで飛び出した、そして将来どうしようかと絶望を感じていたその時に双見から電話が入った。高校時代のちょっとした関係から双見は間に懇願した。スケジュールがやばくてどうしても間にアシスタントに入って欲しい。自分はどうしたら良いんだろうと思っていた間にはこれが救いの神になったのだ。
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そして今に至る。

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