帝乃三姉妹は案外、チョロい。・第12話・最終回
慧花戦でまさかの初戦からの二連敗となった三和。次に負けたらタイトルを失う。しかし前回で吹っ切れた。表情が変わった、と言う所で今回へ。これから第三局なんだな。
でもそれに先立って三和は正直タイトルにはこだわってないと言うので、まさかの確率でタイトルを失う展開もありだろうかと思った。それは矢乙女桜の方にも物語があったから。
矢乙女は小さい頃から何も出来ない子とされて来た。しかし祖父が将棋を教えてくれた事で人生が変わる。歩は前にだけ一歩一歩進む事でやがて大成する(と金)。それを聞いた矢乙女は自分も今は何も出来なくとも一歩一歩歩めばやがて大きく羽ばたけると思って将棋に専念したのだ。
しかし三和が出現してそれが一変した。三和は一歩一歩じゃない。元々帝乃三姉妹はそれぞれが何らかの持って生まれた才能を持っている。その圧倒的な力の前では自分は全く太刀打ち出来ない。それでも三和は矢乙女が同期から嫌味を言われた時にそんな相手に言い返してくれた。しかもそれを聞いたら三和はただの才能の人間ではない。相手の棋譜をしっかり覚えている努力の人でもあったのだ。
なのに三和はこれまで自分をライバルの様な目では見てくれなかった。だから今回こそはと思った時に、前回誰の為にかと言われて目が覚めた三和は今度はしっかり自分を見てくれたのだ。
こうして三和の反撃が始まり、二連敗からの三連勝でタイトルの防衛に成功した。
タイトル防衛の場に来ていた優と一輝と二琥。優を見かけた三和は思わず優のおでこにキスをしてしまうが、あー、以前のお菓子でやったのがここでそのまま出ちゃったね。このあと海外の知り合いと遭遇した事であちらではこれが普通でヤスと誤魔化したら優が納得したので一輝と二琥も仕方ないと諦める。
こうしてまた帝乃三姉妹との生活が始まるのだが、この物語の流れで当然こうなるだろうと思ったとおりに、第1話では見送りとかうぜーと言っていた三姉妹が、最後は優が見送りに来てくれる迄玄関の外で待ってくれていたのだ。
デレ方が素直だったので嫌な感じ無しに見られたのが良かった。

