薫る花は凛と咲く・第13話・最終回
江ノ島に花火をしに行った時、線香花火がこのまま終わってしまうのに堪らず凛太郎は薫子に好きだと言ってしまった。でもすぐに翔平達が戻って来たから薫子お驚いたり戸惑ったりした顔を見て終わってしまう。
でも自分から勝手に好きだと言っておいて薫子を困らせたままには出来ない。だから凛太郎は薫子に電話をして今度ちゃんと話したいから時間を取ってほしいと言ったら、薫子は夏祭りで会おうと言う。
そうしてやって来た浴衣姿の薫子。
思わず見とれて緊張してしまう凛太郎だが、ここで薫子が食いしん坊さんだったのが幸いしてすぐに露店の食べ物を食べ歩く事で祭を楽しめた。
ただ、凛太郎は薫子が浴衣姿で来てるからひょっとしたら下駄がいつもと違って足に痛いのではと静かな境内に誘って二人でベンチに。
そしてここで改めて凛太郎は薫子に好きだと告白する。今まで千鳥と桔梗で遠慮をしていたしあのままの状態でも良いかもと思っていたが、でもどうしても花火の時に気持ちを伝えたくて言ったのだと。一方的に気持ちを押し付けて申し訳ない。
でも薫子は一方的になんて思っていなかったのだ。
それは紬の菓子店で凛太郎と出会った時から始まる。凛太郎は薫子が店でパクパク食べていた時が初めて会った時だと思っていたかもしれないが、実はその前に一度会っているのだ。それは薫子が色々あって気持ちが沈んでいた時。あ、この時の薫子ってストレートヘアだ。どうしても美味しそうなケーキ屋があって入って、そして食べていたら優しい美味しい味に思わずうつむいて涙を流したその薫子に凛太郎が声をかけてくれたのだ。何と言ったのかは分からないけれど薫子はその時に凛太郎に救われたと言う。
それ以来、薫子は金髪の男性にまた会えないかと店に通ったが、凛太郎は厨房に居て目を合わす事すら出来ない。或いはその厨房にすら居ない。何度も何度も、髪にカールをかけて少し化粧もして通ったけどついぞ凛太郎とは顔を合わす事も出来なかった。
そんな時、夜遅くなったが、この日はどうしてもケーキを食べたくて店で大量に食べて、それが終わった時にまた凛太郎と会えたのだ。凛太郎が最初に会ったと思ったその時。
そこからは既に描かれたとおり。凛太郎は優しい人だった。薫子がどんどん惹かれて行くのは必然だった。だから凛太郎が気づくよりずっと先に薫子は凛太郎が好きになっていた。それはあの校舎で二人が顔を合わせた時に決定的になっていた。あの笑顔良かったよね。
改めて二人のお付き合いが始まる。
良い話だったなー。

