クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-・第6話
ザフティエの臣下のガルトに関してはクレンがクレバテスと言うのは隠して後は概ね本当の事を説明したら、ガルトからは人間界で起きている情報が手に入った。
アリシアがその情報に基づいて町で商人から情報を集めて整理してクレバテスに教える。あの通りの話だとルナをハイデンに連れて行っても王位を継承させる事は出来ない。それどころかボーレートはハイデンの王都の炉を操作出来る王族としてルナを捕まえるだろう。なので押っ取り刀で(誤用)行っても駄目だ。
そんな話はネルルが淹れてくれたコーヒーを飲みながら。ネルルは良いなあと思うアリシア。実は人を助ける勇者らしい事をしたのはネルルを助けたのが初めてだと言うのだ。そうだったのか。いきなり招集されてクレバテス退治に動員されたんだな。なのでアリシアは自分が勇者だと言う実感が無い。そんなアリシアにクレバテス様からのお言葉。何をしたから勇者ではない。認められてこその勇者だ。
さらにドレルの事も。ドレルがアリシアの父をあんなにしたのは自分の力を極めるだけの為だったのか。だからアリシアは見逃されたのか。そしてその時の父の遺言、あいつは戦争屋だ、勇者から一番遠い存在だ。だからあいつとは戦うな。
やれやれ、ルナの為に面倒な事を、とクレバテスはボーレートの進軍を打ち砕きに向かおうとする。しかしアリシア、おまえはルナを守る為に残れ。クレバテスが誰か人間と与していると気づかれたくない。それに父の遺言はドレルとは戦うなと言うものだろう?
愈々クレバテス様の本来の姿での出撃。
本気を出したらまさに鎧袖一触の筈ではあるが。
ボーレートにハイデンの炉を渡したくないエスリンは相変わらずドレルの進軍を見張っていたが、第二の砦のサリートもあっけなく突破されてしまった。
アリシアとネルルとルナはシロンの町に下りて来た。鴉の残党が町の人間に捕まって吊し上げにされている。チラとアリシアを見かけた残党があいつがと指さしたが、ここは何とかスルー。そして町の宿へ。
宿で何者だと咎められるが、宿の女将(二人の母親)が分かった人間で、アリシア達の素性を聞いて自分達に害をなさなくて金を出すなら文句は言わないと一晩銀貨2枚を請求した。
無事に宿に入れたけど、それをあっさりとメイナードが虫で発見してしまった。大量の虫を操る魔術師は厄介だな。
アリシアが食事を階下に取りに行くと、もう夜の盛り場となっていた。飲んでる連中からは勇者の悪口が聞こえる。しくじり勇者。そうだろうなとは思ったアリシア。
ここにメイナードの魔獣虫が突入。外に逃げても外は大量の虫。この時点でアリシアは剣を持っていなかったが、だからと言って剣を回収出来たとしてこの大量の虫にどう戦える。しかもルナの居る所にはもうナイエ・シフォンリッツと言う上位魔道士が来てネルルを締め上げていた。ただでさえ大変なのに魔道士二人とは。

