追放者食堂へようこそ!・第9話
ジョゼフとヴィゴーと夜の霧団の策謀で燃やされてしまったデニスの店。
これ以上自分のせいでみんなに迷惑をかけちゃいけないと立ち去ろうとしたデニス。その背中を見ていたヘンリエッタ達の背後から忍び寄る大勢の人達。隠れてコソコソやっていた夜の霧団が今更大勢でやって来る筈もあるまい、多分町の人達だろうと思ったらその通り。外に出たデニスにビビア達が叱る。デニスは他人が困ってる時には自分が何とかしようとするくせに、自分が困ってる時に他人に頼らない。ここに居る町の人達はみんなデニスを助けたいと思ってるんだ。
最後の一押しはアネモネだろうと思ったらそうだ。これでデニスが気づく。今迄他人に大事なものなら手放すなと言って来たくせに、自分はどうなんだと。
これで覚悟を決めたデニスだけど、じゃあチーム名を決めよう。そこでアネモネが「追放者食堂」を提案。あれ?まだ決まってなかったのか。てっきりなしくずし的に追放者食堂になっていたのかと思った。
これだけの人間が動員出来るなら何が出来るのか。
そこにケイティが来た。間に合わなかった。ヴィゴーが「例の件」で夜の霧団はどうなんだと話してる場面を聞いたのだ。そこで聞いたのがデニスの店が燃やされてしまうと言う事。急いで駆けつけたけど手遅れだった。銀翼の大隊の副団長として謝罪すると。
ケイティにヴィゴーの動静を聞くものの、ケイティは流石に銀翼の大隊の副団長であって大隊を守る立場にある。だから言えないと言うが、ただ、帰り際に独り言を残した。
どうやらこれで作戦が決まったらしい。追放者食堂と町のゆかいな仲間は王都に向かう。その馬車の中でデニスの師匠がレベル100と聞いて驚く面々。ビビアの解説によると人間通常到達出来るのは90迄。たまに90を超える人間も現れる。でもそれでも99迄。100なんてのは歴史上ほんの何人か居ない。それこそ歴史上の人物。
王都に着いたみんなは別れてそれぞれの役割を果たして行く。
ビビアは大量の布地を調達するんだけど、何に使うんだろう。バチェルのグループは王都の高名な魔法使いや賢者に連絡を取るらしい。これも何をするのか分からない。そもそもこのぽっと出の面子でそれらの人達が耳を貸してくれるのだろうか。
ヘンリエッタはセスタピッチに事情を話した。法官セスタピッチはその事情を聞いた上で、でも訴追出来るのはせいぜい夜の霧団までではなかろうかと言う。でもヘンリエッタは何かアイディアがあるらしい。お話を伺いましょうと身を乗り出すセスタピッチ。
ポルボ、男たちをこき使って何かの準備。その過程でまるで拡声器みたいなのをアネモネが発見するが、故障していて風の魔法で直さないと動かない。と思ったらそこにやって来たのは身内の病気を治す為に本を貸してくれと言った男。あのデニスが倒れた時の。あれだけの登場はおかしいと思ったら、ここでアネモネに恩返しをする出番。風の魔法の名手だそうだ。大変都合が良い。やって貰おうか。
準備は順調に進んでいるみたい。さてデニスの方。ブラックスレストランに行って師匠のジーンに頼みたい事がある。レベル100の。レストランに入ったらデニス副料理長が戻って来た!とみんな集まって来た。
ヘズモッチ副料理長に案内されてジーンの所へ行くが、なかなか話づらい。どこかのお偉いさん達が集まって食事会をする。例の三人に加えて王立裁判所の法官などと。そこを狙いたい。いつそれが行われるのか知りたい。王都最高の料理人のジーンならちょっと聞けば分かる筈。でもジーンは食事会を台無しにする片棒は担ぐ気はない。料理人なのだから。

