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瑠璃の宝石・第4話

瑠璃は今日も凪の大学の研究室に来ていた。あれはオリンパスの実体顕微鏡か?シャーレ内で鉱石を覗いて小さい小さいサファイアを発見した。ところで地学系はああ言う場面で筆を使うのか。生物だったら間違いなくピペット。あ、水の中に入れてないのか。筆を濡らしてるだけか。
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瑠璃から見たら今まで山を歩き回って色々取れたのに、今回は砂の中からチマチマと探す。凄い狭い世界。もっとも、これまでの山歩きでの発見は奇跡みたいなもので、山歩きの方だって普通はあんな凄い鉱床は見つからんだろう。

ともあれもっと沢山欲しいと言う事で、瑠璃はペットボトル5本分の砂を川から採取して来た。でもこれを調べるのには年の単位がかかる。だからもっと絞って行く。闇雲に砂を集めるのではなくて比重の思いサファイアがありそうな岩陰とかから砂を採取。

瑠璃、いきなりサファイアだと言うけどそれは水晶。その他に磁鉄鉱とか。よーしと思った瑠璃ではあるが、すぐ飽きた。

これが広い世界を眺める事なのか。それに対する凪の回答は石は上流から流れて来たもの。採取した場所にはそれより上流の全ての場所から来ている。見つけたらそれより上流の本当の産地に辿り着こう。

採取した砂からサファイアを発見。じゃあ上流にあるのが分かったので、早速行こう。いやどの上流に?と言う事で凪からは川の合流点であった方向と無い方向を分別して上流に辿って行く方法。
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と言う事で瑠璃は開始したけど、最初の合流点で早々と疲れた。確かに片方にあった。それじゃあと言う事でもう片方に「無い」と言うのを確認する。無い、は大変だよね。本当の意味で「無い」なんてのは途方もないが、だからある程度「ここまでやって見つからない」からそちら側には無いとする、だけどその「ここまで」が大変。当然瑠璃はあった方向だけでいいじゃんと言うけど、凪はダメだと言うのだ。うーん、どうなんでしょう。学術的にはあるかないかをはっきりさせないと報告にならないけど、瑠璃が求めてるのはサファイアのある場所だから、ある方向だけでも良いのでは。それにこの方法、鉱床が長くてどちらの支流にも出現したら大変だね。

頑張らねばならない瑠璃、放課後になったら速攻で川へ。でもここから高校での付き合いが悪いなあと言う事になった。

大きなサファイアの結晶を見つけたからひょっとしてこの付近がサファイアの産地ではと山に入って石を探したら青緑の石を見つけた。あ、うん、その色はやはり銅ぽいね。

でも凄い大変なのは相変わらず。凪は楽しようとしたらダメだと言う。でも曜子曰く凪が言うのは効率化で瑠璃が言うのは手抜きだからでは。効率化かあ、どうしたら作業対象を絞れるか。その時曜子がマグネットを落とした事で気がついた。マグネット使ったら磁鉄鉱とかは取り除ける。あんなに含まれてるものなの?
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凪もよく気づいたなと褒めてくれた。

さて曜子の調査。新しく採取して来た岩石は一つの塊の中に表面が溶けた蛍石とそうでないのがある。と言う事は別物ではなかろうか。蛍石よりも溶けにくい灰重石ではなかろうか。

こんな感じで曜子もちょっとづつ分かる事が増えて来た。

瑠璃も地質鉱物にハマって行くが、そうなると今度は高校でまた川なのか?と。いつも声をかけてくれる葵は仕方ねーなみたいだけど、それを見ていた未だ知らぬ赤髪の子はどう瑠璃を見てるのだろうか。

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