完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる・第7話
ユリウスはお話にならないどころか憎悪させ抱かせる。国王は病なのにフィリアの薬の処方は破棄されてしまった。フィリアは新しい処方を、今度は治るかもしれない処方をくれる事になったが、それまでユリウスを掣肘出来る人物が必要だ。それは第一王子のフェルナンド。
と言う事でミアはフェルナンドへの接触を図る。第一王子派のピエールが護衛隊長になってくれたのでフェルナンドの所へ案内して貰えた。
12年籠もったフェルナンドはミアが説得しても頑なに知らない事だと拒む。取り付く島も無い。以前フィリアの薬で快方に向かったのに、どうもフェルナンド自ら飲むのをやめたみたいだ。
それをフェルナンドに問うてみた。一度表から退いたフェルナンド、今更身体が良くなってどうするのか。良くなったら今度は王位継承の争いが起きてしまう。それが恐ろしい。だから飲むのをやめた。なら私がフェルナンド殿下の身の安全を守りましょう。ミアがそう言って少しはフェルナンドの心も揺らぐ。
パルナコルタの聖女お披露目の時にも姿を見せなかったパルナコルタ国王エーゲルシュタインだが、今更フィリアと会いたいと言う。
国王はこれまでのフィリアの聖女のお勤めを労う。そしてフィリアの望みを聞いてやりたい。何かあるか。迷うフィリアに国王は隣国に残した妹を助けたいのではないか、と言われてフィリアは必死で助けたいと願った。
それを聞きたかった。フィリアはもっと自分の望みを言うべきだ。と言う事でオスヴァルトにパルナコルタ騎士団をジルトニアに送るのを命じた。
ただ、このままでは足りない。
と言う事で、グレイスの力が欲しい。しかし大破邪魔法陣を大陸全土にはりたいと言うのを、フィリアだけでは出来ない。だからグレイスの魔力を同調する魔力収束術をして欲しい。それでもグレイスだけでは足りない。だからグレイスの三人の姉にも手伝って欲しい。魔力同調をまず教えるので、次にボルメルン王国へ行って三人の姉の聖女にもそれを教えて欲しい。グレイス、喜んでそれを手伝う事にする。
頑ななフェルナンドだが、ミアは諦めずに説得を続ける。今まで逃げて来たのから動くのが怖い。しかしミアはフェルナンドを励ます。このまま逃げたら負け犬にすらならない。逃げてるのだから。
これでようやくフェルナンドは自分で動く事を考える。