謎解きはディナーのあとで・第5話
前回シークレットブーツを履いていたのは野崎だけではなく、アパートを出て行く女性もそうだったのだろう、と言うのは当たっていた。
くにニャンとぶつかってあんなに強く野崎が叱責したのはシークレットブーツの事を知られたくなかったから。だから祭の時の野崎の見かけの身長は170cm。それより10cm低いと見られた相手の女性はしたがって160cm。調べた中では黛が該当する。
その女性がアパートを出る時にシークレットブーツを履いたから170cmにイエローには見えた。よって野崎を殺ったのは160cmの黛だ。ところが影山は共犯者が居ると言う。
それは農薬の知識がある者。森野は麗子と風祭が聞き取りに行った時にことさらにジンピラートを客に渡してるのを見せたが、これだと犯行を隠す犯罪者心理とは反する。一方で斎藤も農薬の知識はある。家庭菜園をやっていたから。
ともかく野崎を殺ったのは身長の情報から黛で、裏を取る為にゴミ捨て場をあさって、野崎のズボンとシークレットブーツを発見。うーん、そんな時刻にゴミ出せるんですか?国立は。それはさておきこれで確証を得た風祭と麗子がまずは斎藤の部屋に駆け込んで、思い余って斎藤がジンピラートを飲んで自殺するのをすんでのところで止められた。これは良かったね。
と言うのも後から分かるけど、基本的に犯人の女性達は被害者なのだ。
黛の方にも聞き取りをする。二人から聞いた内容では野崎がゲス野郎だと分かる。単に二股していたとかではなく、調査の途中で浮上した住宅販売会社に女性を連れて行っては二人の家を買おうと見せかけて女性達から大金を巻き上げていたのだ。黛などは老いた母親がなけなしのお金を出してくれていた。その金をどうやら野崎は自分の身長を高くする手術の為に使おうとしていた。野崎はそこまで身長にコンプレックスを持っていたんだな。しかしこれによって不幸になった女性達が可愛そうだ。
二股は一件落着してBパートはVTuberで始まった。カタツムリの刺繍の入った巾着袋を失くしちゃったと嘆くくるくるちゃんだったが、その配信の最中にスーパーサーブの配達は届いたかい?と言うコメントが送られて来る。VTuberは身バレ厳禁。なのに自宅バレしてる。
そして今回の事件。陸橋の上に自転車を置いて小林ゆうまは転落して死亡した。
風祭は当初自殺だと決めつけたが、いくら何でもスーパーサーブのデリバリーの途中で自殺するのは不自然すぎる。そう言われて風祭は手のひら返し。この時にあのカタツムリの刺繍の巾着袋も発見される。おいおい、くるくるちゃんに繋がりが出て来たぞ。アパートの調査に行くとくるくるちゃんグッズだらけ。
ところが小林の身辺を調査すると、どうも小林はシンガーを目指していたが、国立総合病院の診察カードをたよりにその病院に行ったら、担当医は小林は喉を悪くして手術を勧めたと言う。但し手術後は歌手を諦めなくてはならない。
それで自殺か。辻褄は合う。ホラ見た事かと勝ち誇る風祭。でも麗子は納得出来ない。特にこのままだと風祭につきあわされてしまい、それだけは避けたい。
それが嫌な麗子は今回は抵抗なく影山に頼った。影山、麗子からの話を聞いてVTuberのくるくるちゃんの過去の配信動画を見せる。
影山がやけに詳しいが、それを問い詰められるとくるくるちゃんは宝生グループ企業のVTuberだから知って当然と言うのだ。早口で。
と言う事で、今度はくるくるちゃんの方に聞き取り。先ずは所属事務所へ。マネージャー三上はVTuberは身分を隠して活動してるのだからくれぐれも慎重にと凄む。
教えられた坂口のマンションに行っても返事が無い。入口で騒いでいると住人が見咎めたので警察の身分を明かすと、予想外の情報が手に入った。例のスーパーサーブのストーカーの件かと。スーパーサーブの配達員ともめていたのを見かけたのだ。
さらに坂口も小林と同じ国立総合病院で手術経験があった。これは二人の間でつながりがあったのではないのか。
強烈な接点は見つかったものの、だからと言って坂口が小林を突き落としたと言う単純なものだろうか。巾着袋見つかったよと呼び出された坂口が?