日々は過ぎれど飯うまし・第3話
しのんから今度一緒にどこかに遊びに行こうとお誘いが入る。予算は三千円。何処に行くんだろうねと部室で噂していたら、当のしのんが涙目で入って来た。なけなしの五千円が無くなってしまった。自分だけ行けない。探すの手伝って。手伝ってくれなかったら思い出に恨んで出る。まあ仕方ないので捜索を手伝う事にした。
三段階認証でお金を封じた場所を書いていると言う。最初は天井の「封印されし赤」。てっきり赤いびっくり箱かと思ったら、しのんの高校時代の赤点テスト用紙だった。次は回転する筒。これは洗濯機?と思ったが、でもそれだと溶けてしまう。結局トイレットペーパーの芯だった。次は宝は天から見下ろす。これでしのんが思い出した。ロフトの引き出しに違いない。でも入ってない。そんなバカなと言うが、当日の行動をよく思い出せと言われて語ると、書くだけ書いてお金を隠してないのではと指摘される。そんなバカなと言ったしのんが財布を見たら入っていた。
さてその結果の行き先は高尾山で食べ歩き。まこが高尾駅で京王線に乗ろうとしたらホームにつつじがいる。二人でこれで落ち合って高尾山口駅へ。先ずはリフトに乗る。これは正解。あとで薬王院の石段でヒーコラ言ってる体力だと、1号路の霞台より下の区間は登れない。
リフトの降り場でさっそくお団子を食べる。このリフトに乗ってる時、そしてお団子を食べている時で分かったが、まこは食べ物になると強い。
リフト降り場からだと薬王院迄はそう厳しい道のりは無い。順調に薬王院へ。しかしその裏手に石段責めが待っている。つつじが最初にバテた。エナドリ飲んで回復した感じだったのに何段かで尽きた。
そして山頂直前。モコ太郎が行ったやまびこ茶屋を発見。ここで本日のひびめし。
あれ?そんな事をしてたらもう夕暮れ?
山頂から市街地の臨むが、あれって東方向が見えてるから都心の南部が見えてるのかな。しのんの家がどこかは分からないけど、高尾駅周辺だとしたら確かにそっち方向ではない。ないが、くれあが即座に分かるの凄いな。
さて、楽しかった高尾山登山。またしのんが後から入って来たけど、杖買ったらあと二日無一文で生活しなければならなくなった。
誰かタスケテー。
いや、いくら学生だと言って、その現金の無さはちょっとまずいのでは。