中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。・第1話
昭和二十三年。終戦から三年。私が生まれる十年ちょい前。
周囲が茶色っぽいのにセーラー服だけが色きらびやかだな。
さて、バスの中で日下部栞奈が女物の財布を拾う。これ落とした人は誰ですかー?と聞いたら三人も名乗り出た。各々なんとか理由を述べるが栞奈は誰のものか決められない。そりゃもう警察行くしかないじゃない。
しかし三人の中で一番そじゃあるまいと言うおじいさんの主張が正しかった。それを見抜いたのが中禅寺秋彦。掴みはOK。
その中禅寺が栞奈の学校の国語臨時教師として赴任して来る。
この時、栞奈は友人が呪いを受けたと塞ぎ込んでるのをなんとか助けないと自分も旧校舎に夜に忍び込んだら、案の定そこに居たのは中禅寺先生だった。まあ中禅寺じゃないかと思ったけど、明かりもつけずに夜の校舎を歩くのはどうなのよ。