謎解きはディナーのあとで・第2話
瑞穂先輩が襲われた。救急搬送される前の最後に残した言葉は、赤いドレスの若い女で緑色の宝石のアクセサリーをしていた、知らない女だが見た事がある気もする。思えばこれは全部犯人を逸らす為の言葉になっている。
犯人が分からない麗子に影山はもう一度さっきのアレをやれと言うのだ。さっきの、そう、前にぶっ倒れるヤツ。まあ物語では安易に前方にぶっ倒すけど、これ危なくて、山でこの倒れ方をして私は肩の骨折したからね。
ともかく倒れた麗子にみなが駆け寄って来たが、この時だ、影山がカーテンを閉め麗子がスマホのライトで寄って来た人を照らす。すると雛子の宝石が緑色に光る。これはアレキサンドライト。うん、宝石の国で見た気はするが、日常で宝飾品にはおめにかかれないから忘れていた。でも麗子はお嬢様だから当然知ってる訳で、それを見抜けなかったから影山から「どこに目ン玉お付けになって」とか言われるのだ。
前回揃った四人の中で雛子が一番条件に合わないから一番怪しいと思ったけど、動機がイマイチ分からなかった。ちゃんと見てなかったから。結局、あの女めと恨んだ雛子がまさか瑞穂とは知らずに殴ったのだ。だからあとから「うそ、瑞穂先輩なの?」と呟いた。幸い瑞穂は死にはしなかったけど。にんころなら死んでた。
そして次の事件が始まるのです。
不動産王の児玉絹江が自宅で何者かに撲殺された。警備されている邸宅なので、侵入者の形跡は無く、したがって内部犯行だろうとなる。
絹江の三人の子供、甥、運転手、全員それなりに動機はある。まあ運転手は非常に薄いけど。この手の犯人探しは前回同様一番可能性の低い方からだが、現時点で確かに運転手は動機が薄すぎる。殺したら失業しちゃうだけだから。
もっと可能性が低いのは里美だけど、ブロンズトロフィーをニ階に投げられないのも去る事ながら、そんな力だと撲殺も無理ではないか。そもそもあのブロンズトロフィーは本当に凶器なのか。そしてわざわざニ階の窓から投げ入れる理由が分からない。
ダイイングメッセージはペンディングだし。