ざつ旅-That's Journey-・第4話
本日は伏見稲荷に来ています(タモリ風)。
今回も西への旅だった。そして今回の旅の同伴者はちかの師匠の糀谷冬音と、前回旅で大事なのは酒だと言った人、天空橋りり。冬音の話だとりりはアシを探していて、ちかが知り合いになってアシに入ったら良いのではと言う目論見だった。
今回の旅の行き先はそのりりが四候補を出した。京都、兵庫、新潟、秋田。何だろうこの四択はと思ったが、聞きそびれた。
え?伏見稲荷って頂上迄40分かかるの?なかなかの登山じゃないか。そして鳥居は1万本以上あるのだそうだ。これはもう稲荷社だけで完全に観光地だ。何しろ私は東京住まいなので伏見稲荷と言うと先ず西武新宿線の東伏見稲荷神社を思い出して、それを少し大きくした気持ちでいた。
さてりり、早速歩きながら酒を飲みだした。そして一方でちか、大学二年生なんだけど未だ早生まれなので未だ二十歳を過ぎていなかった。歩きながら酒を飲むのはちょっとなあ。ちかはそう言う大人にならない方が良いよ。
その酒好きのりりが出した四択は酒蔵で有名な四府県なのだそうだ。酒で有名ったら灘しか知らない。落語で灘の生一本って出るから。
今日の宿はどこに?と言い出したちか。マジか京都に予約も無しで来たのか。でも冬音が流石に予約してあった。ホラ、京都って観光客が多いから。場所は電車で二時間。それ、京都は混んでるから予約したのともう関係ないのでは。
行った先は福知山で京丹後鉄道に乗り換えて宮津へ。京都府の北端迄来たな。
お高そうな旅館でちかは怯んだが冬音が出してくれるそうだ。
そして旅館と言えば広縁。
良き旅館で食事も風呂も堪能して眠りにつく。翌朝ちかが目が覚めたらりりが広縁で書き物をしていた。文豪か。りりによると、冬音はひらめいたら(今回途方もなくひらいめいていた)忘れないと言うけど、自分はこうやって書き留めておくのだそうだ。本物の漫画家は絵でメモるのか。私は文章で思いついた展開を書く。なので多くの場合Google Keepに保存する。
ちかとりりの二人のそんな会話を聞きながら冬音は二人の間が縮まったのを喜んでいた。
この日は天橋立へ。まあ天橋立観光も含めるなら京都市内でなくて宮津迄来ての宿泊は意味があった。股のぞきはなあ、フラついて倒れそうだから、あの格好はできそうに無い....あ、そもそも身体が固いから自分は無理か。
こうして旅が終わったら、ちかは目出度くりりのアシに。