メダリスト・第5話
いのりは12.64点で現時点で1位となった。そして愈々ミケの番。那智はちゃんとこなせば行ける、優勝出来るとミケに言っていた。あ、そうなんだ。いのりのあの加点結果後でもミケの普段通りの滑りが出来たら勝てるんだ。そしてミケはそんなの分かってる。と、相変わらず大人の言う事なんて信じたら駄目だと言う態度だった。これが本当に謎で、あんな人の良さそうな母親を持って何故こうなったのか。
今回やっとその理由が描かれる。保育園か幼稚園の頃に先生から冤罪を着せられたのだ。そこからか。
そしてミケの演技が始まった。あー、流石にフィギュアスケートの演技してる時はミケのいつもの顔じゃなくなるんだ。そうだよね、その辺も審査されるみたいだし。当初はうまく滑れていたがその中でもミケは心臓のドキドキが収まっていなかった。そしてそれは思っていた演技を失敗に導く。連続ジャンプだった筈が単独になった。ここでミケが完全に気持ちをそれに持って行かれる。ここで那智が当初の組み立てに失敗してもリカバリで内容を変えれば良いと言うが、そう言うもんなんだな。どこかで失敗した場合に組み立てを本人が考えて変えるんだ。でも今のミケはそんな状態ではない
那智「かおー!」
那智、おまえも「かおー!」
いつもはちゃんと出来るのに、やり直したい。自分の悪いところやり直したい。それでやったのは飛び直し。この場面、司と瞳が解説してくれたが初級では同じジャンプをもう一回やっても無効で加点されないそうだ。あ、やっと少し分かって来た。フィギュアスケートって「技」を採点されてそれを積み重ねて最終得点になるんだ。
那智が出迎えるが、ミケはそのまま逃げ出した。那智は今迄ミケが会った大人と違う。ミケが自分で失敗だったと思った事でも全部まるごと引き受けてくれる。ミケが自分を否定しようとしてもそんな必要はないと言ってくれる。ミケの長所は何があっても何糞と言えるところだ。勝てば正しくなるんだ。
ミケの結果が出る。11.17点。初級での順位は三位。
ここにいのりが来てくれた。いのり、試合が終わったらまたミケと友達やってくれるかなと思っていから。この言葉にミケが喜んで、ケンタウロスに。
さてノービスの試合。TV局とか来てる。昨年はノービスではこんな事なかったのに。そこに入って来た鴗鳥理凰、光が居るからだろうと言う。以前彼から何だおまえこのエビフライと言われたのでいのりがびくびくしていたけど、理凰の方は記憶もしていなかった。そして彼の父は鴗鳥慎一郎で、銀メダリストだそうだ(司談)。
こうして始まるノービスの試合。光の前の柴崎はるかと言う人の得点は78.44点だった。これが初級との差なのか。いのりは12点台で一位だったけど値が桁違いじゃないか。やはり「技」の積み重ねで得点が全然違うんだな。
光の演技が始まる。あれ?この曲なんだったっけ?曲自体を知らずとも誰の作曲かは何となく分かる(サン=サーンスだった)。それはさて置きこれが難易度の高い技を積み重ねると言う事か。しかもそれを失敗させず曲に合わせて表現をして行く。
スポーツに全然興味が無かったからご多分に漏れずフィギュアスケートも全然興味無かった。でもオリンピックが行われるとニュースの時間にチラと流されるから画面を見る訳だが、その時は「何だか曲が流れている中を滑ってるね、ジャンプとか回転とかしながら」としか思っていなかった。本当に。
それがやっと分かったよ。これがフィギュアスケートなんだ。曲に合わせて華麗に技を決めて行く。そしてこれが加点されるんだ。初めて知った。
光の得点は97.23点。みんなノービスで90点台すげーと言っている。ノービスだとここまで加点出来ないんだな。確かに凄かった。でも司は何か疑問を感じていた。本当に鴗鳥慎一郎コーチ(カタログにそう書いてある)の振り付けなのか?
いのりは光の演技に衝撃を受けてあれだけの子が何故自分なんかと滑りたいと言ってくれたのか疑問を持った。だから光に会いたい会って話がしたいと控室の方に一人走っていただ、あ、この一人での場面は誰かと会う流れだ。
案の定階段で不気味な男と会い、驚いた拍子に階段から転落しそうになる。結果的にはその男が下敷きになって助けてくれたのだが、ヒールしなくちゃといのりはまたも麦茶をかけた。そこにやって来た司がそれを見かけて、でも麦茶に滑って倒れて司もかけられた。
司が目を覚ますと隣にあの黒い男。タオルあるかと言うから、ここは普通は今倒れている司を拭くと思ったのに自分の髪を吹き出す。拭くために髪を上げたらいのりでも分かった。金メダリストの夜鷹純に似てる。そりゃ似てるさ、本人だから本人に似てる。
ここでいのりは思い出した。光に会いに行く途中だった。だが夜鷹は光は帰らせたと言う。夜鷹が光のコーチだったのだ。司が違和感を持ったのは振り付けをしたのが夜鷹だったから。
しかしいのりが光に伝言して欲しいと言う事で夜鷹が言い捨てる。君などが光に勝てる訳がない。いのり、ショックと思ったけど、ここで司が反論。撤回しろ。いのりは勝てる。
それを聞いた夜鷹、ほう、この子が光に勝てる?それはつまり君が僕に勝てると言う事だね?
でもこれを聞いた司が怯むどころか奮い立った。
自分の一生をかけてもいのりを勝利させる。