サラリーマンが異世界に行ったら四天王になった話・第1話
報われないサラリーマンをしていた内村伝之助。実は会社にかなりの貢献をしていたのに上司に媚びないせいで評価されず、海外支社の立ち上げに回され現地の状況は最悪だったのを何とか軌道に乗せたと思ったら、また次の所へ飛ばされる。そうやって使い潰されていた時、スクーターに轢かれてしまった。
そのタイミングで魔王様が四天王の一人として「海外駐在員のウチムラ」として魔王軍に召喚した。
当然ただの人間ごときが四天王などとは認められないと他の三人からは反対されたが、魔王はウチムラの現世での能力を買って召喚したのだ。別に特殊能力ではない、ウチムラが会社で発揮していた、でも上司からは評価されていなかった能力を、魔王は買った。
それでも四天王三人が全員反対するので、だったら自分が買ったその力を見せて貰おうと試験を課す事にする。それは豪『炎』の突撃士ウルマンダーがうまくやれていなかった近隣部族ミノタウロス族の族長に魔王軍に加われと言う交渉だった。
と言う事でミノタウロスの所へ行くのだが、無理!あんな巨体で話が通じるか分からない相手は無理!そう思ったウチムラだが、ウルマンダーの交渉を見て思う所があった。ここは会社勤務の時の交渉術でやってみるしかない。
結果としてはうまく行きました。ミノタウロス族の族長タリウスが「否!」と言っていた理由が、過去に海外の相手が「No!」と言っていた時と同じではないか、その理由があるのではないかと思って話を進めたのだ。うーん、ここのくだり、それでどうしてよく行くのか分からなかったな。私はそう言う分野の仕事しなかったから、ずっと技術職で。
かくて、四天王三人の中でウルマンダーはウチムラの能力を認め(それにしたって、こんな直情的なのを交渉担当にした魔王様は何なのよ。実はこれを見込んだ布石だったとか?)、ウチムラも自分を理解してくれる上司の下でならと魔王軍四天王に入る事を決めた。