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花は咲く、修羅の如く・第4話

花奈が更級日記を持ってるのを夏江が見咎めた。花奈としては課題本を一通り見てから決めようとして更級日記の文庫本を持っていた訳だが。夏江からしたら古典は不利だからやめておいた方が良いと言われる。夏江は自分の声に対して一番有利なのを選ぶそうだ。

お昼休みに放送部の「ラジオ放送」。確かに学校時代にお昼休みに何か音楽が鳴っていたのは記憶してるけど、何か話してたっけ?全然気にしてなかった。唯一覚えているのは中一の時に居た学校の昼の音楽が何故かベートーヴェンの田園交響曲だった。中一だと流石に未だベートーヴェンの交響曲を網羅して知ってる時代じゃなくて、せいぜいが運命のジャジャジャジャーンだけだったので当時は何だか知らないけどそのまま記憶に残って後年あれは田園だったんだと気づく。

昼休みに放送室に来ていいよと言われたので行ってみた花奈。当然と言えば当然だがそこには先輩達三人が居る。逆に先輩達しか居ない。この辺、よく物怖じせずに入って行けたと思う。

瑞希は花奈が更級日記を持ってるのを見つけ、花奈としてはみんなどうやって課題図書を決めてるのか聞きたかったけど、整井が更級日記に食いついて来た。おや、これは。

ここで瑞希が思いつきで、そうだ今日の自分の相手は花奈がやれよと言い出した。花奈は押し切られてマイクの前に座るものの、最初に噛んでしまったのは仕方ないとしてもその後瑞希がアドリブで話しかけるから、全然答えられなくて、初めての放送は惨憺たる状態で終わる。改めて他人から「大失敗」と言われると辛いな。
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瑞希からは普段友達と会話してる時みたいに話せば良いんだよと言われるも、それがピンと来ない。別の日だが放送部の放送を聞いて猫井にその話をしたら、やだなー自分と話してる時みたいにすればいいんじゃないのと。もう新学期が始まって何日経ってるのか、友達じゃなかったのか。

大失敗と言われた最初のラジオ放送。またやってみたいとも思うが失敗の痛手は大きくて悶々とする花奈だった。

整井が更級日記の原稿を持っていたから聞いてみる。古典は不利と言われたんだけどと。確かに「不利」と言う表現で言われてしまうかもしれないけど、不利と言うか、そもそも千年前の文章をどう読むべきかの正解は誰も持ってる訳ではない。だから読み手も審査する方も必ずしも共通認識を持っていないから採点が辛くなる。

でも読み手が内容を理解していたらちゃんと伝わるんじゃないか。そう言って整井は読み出した。そこにはまさに千年前の風景が浮かび上がって来る。個人的には言われたとおりにどう読むのが正解かは個人によって違うが如く、私が思ってる古典の読みとはちょっと違って聞こえた。
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整井の読みが素晴らしかった、何故古典をいつも選んでるのか。それは好きだから。ここまでは良い話だったんですが....
あ、ここから整井の目つきがおかしくなったぞ。暴走しだしたぞ。

一緒に更級日記を読まないか。菅原孝標女(むすめ)が、まさか後世に自分の日記が読み物として受け止められるなんて想像もしていなかったのが作品として読まれるのだ。
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暴走は何とか瑞希に止められた。
整井は文学的変態。

ここでラジオの時間。整井、今日は自分とやろうと花奈に言う。折角の初めてが失敗だったままじゃ嫌でしょ?

整井は最初は原稿に沿った進行をしていたのに、途中で花奈にアドリブをふる。でもこの時点ではもう花奈は話す事に馴染んで来ていた。そして言われた「友達と話す様に話す」が自然と出来て来る。途中で猫井の事も入れられる程に。

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