嘆きの亡霊は引退したい・第13話・最終回
クライはリバースフェイスが欲しい。どうしても欲しい。
それを聞いたシトリーがクライとの結婚資金を注ぎ込んでも落札させましょうと言う。一方で千変万化がどうしてもあの仮面を欲しがっているみたいだと知ったエクレールが対抗して買おうとしたものの、自分だけでは資金が足りないのに父親が負ける事は許さぬと金を出す事になり、宝具オークションは波乱しかない幕開けとなる。
結局シトリーが用意出来たお金は9億5千万ギール。
落札出来なくともリィズもシトリーも落札した相手から奪い取ろうとか言い出す。
最終回だけあってティノと一緒に闇鍋パーティーも来ていた。ティノは誘って貰えなかったのを悲しんでいたが、クライは自分は今回悪目立ちしてるので一緒じゃない方が良いんだよと弁解する。この、別行動にしよう、がまた今回ちょっとした結果を生み出す。クライの提案は自分の代わりにオークションに参加してくれと言われ、檜舞台が来たと思ったティノは喜んで引き受けた。
今年のオークション、なかなか白熱する。例のリバースフェイスは最後に回されたみたいだ。噂になりすぎて主催者は最後の最後にとっておきとして残したかったらしい。噂にならなければあの不気味な仮面はトップに出て来たろうに。そして最初に決まればクライは思う存分他の宝具も落札出来たろうにと思った。
そしてこう言う時に限ってクライが欲しい宝具が次々と出て来る。ティノがこちらを見るたびに行けと合図を送りたくなる葛藤にかられる。1cm宙にうけるブーツですら欲しい。そんなもんどうすんだよ。
もう我慢出来ない。
幼馴染に借金して宝具を買い漁る千変万化の姿を見るがよい!
いや、そんなもの威張るなよ。
ところが次に出て来た物が大問題だった。
アカシャのゴーレム。
まさか帝国異物調査班がアカシャゴーレムをくれなかったのがここに来るとはなあ。ただ単にもう一つは駄目だったよ、じゃないんだ。
クライはなんだゴーレムかと思ったのに世間は意外にもこれを競り落としにかかって来た。みるみるうちに3500万を突破。なおも上がって行く。
クライはシトリーを見た。シトリーはとても手に入れたそうだった。あれには仲間だった人々の思い出が詰まっている。ただ単に研究材料だった訳ではない。でも手持ちの資金は全部クライがリバースフェイスを競り落とす為のものだ。自分の気持ちを殺してクライの為に我慢する。そんな様子を見せられたら、あのクライだって黙っていられなかった。ああそうか、これが単純なオークションでの競争の流れを変えるのか。
既に競り値は3億を突破していた。
クライは参加を隠してティノに任せていたのにどんどん釣り上がる。何故そんなに上がる。遂に限界の9億5千万をティノに指示した。もう来るな、そうクライは祈ったが来てしまった。9億9千万。予算オーバー。しかしクライが立ち上がった。
10億6千万で落札。
クライが奥の手を出した。このお金はどこから?
返すならルシア?妹の貯金の半分を使ってしまった。
さてクライに代わって競りをしたのは、ティノではなくてグレッグ様。衆人の関心を一身に集めて昇天していた。
ティノがオークションのやり方が分からないのでグレッグに任せたそうだ。
これでもう終わりだ。クライは会場を立ち去る。
そして、ふんす!なエクレール様が結果的にリバースフェイスを落札した模様。
でもクライはこれで気がつく。エクレールは何と言った?おまえ(クライ)には落札させぬ。自分が落札してアークに与える。
アークに渡す?じゃあアークから手に入れればヨシ!と言う事でクライはアークの所へ話に行く。今すぐエクレールの所へ行ってくれ。あれは危険な宝具なのだ。君なら何とか出来る。アークはこのぼんやりした話をのんだ上で、その危険さに武器は要るかと聞くのだが、クライからしたらリバースフェイスなんだから武器なんて要らないと思ったのをこれまたぼんやりと要らない持って行かない方が良いと告げた。
エクレールの方は沈んでいた。何故か。父から勝ちを譲られたなと言われたのだ。千変万化は途中で席を立った。千変万化は伯爵家と正面から戦うのを避けたのだ。リバースフェイスを落札するのに2億も使ったのに千変万化の度量を知らされる結果になってしまった。そう父から言われてしまったエクレール。
自分が情けない。自分は無力。そう涙するエクレールにあの不気味な仮面は語りかける。力が欲しいか?ならば我を装着せよ弱き者よ。
ここでやっとアークが到着。伯爵から事情を聞いていたが、その時に異変が起きた。仮面に乗っ取られたエクレールが暴れ出した。兵士をやすやすと投げる力を持って暴走していた。
あれはアークでなければ鎮められない。アークが近づいて大人しくなりそうだったのに、でもアークはいつもどおりに剣を持っていたのがエクレールに見られた。何故私にそれを向けるんだ。ああ、クライが武器は持って行かない方が良いと言ったのはこれか(これじゃない)。
アーク・ブレイブ総員で対処するしかない。エクレールを傷つけない様に。
さて、2億で気持ち悪い仮面が落札されて喜ぶフォーリン・ミストのみなさま。しかしリィズとシトリーが黙っていなかった。あんなものが2億になったのはクライのおかげ。だから解毒剤を1億1千万ギールで買え。ほら、あなた達、具合が悪くなって来たでしょう。さっき酒を浴びるように飲んでたけど味がおかしくなかったですか?
アークがクランに戻って来た。ボロボロになって。そのアークにクライが謝る。面倒を押し付けて。
その様子だとお嬢様に「癇癪を起こされた」んだろう?
あれを癇癪と言うか!(笑)
クライは早速あの仮面を取り出し、仮面は次の標的を見つけたと思ったのにクライの指数があまりに、エクレールと比べてもあまりに低すぎて発動が出来なかった。
いやあ、第1話のアバンを見た時は「またこんなのか」と思ったのに、全然違った。物語が計算された勘違いの積み重ね、だから先が読めない、楽しい。
続編制作決定、大歓迎だよ。