パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき・第11話
迷宮暴走を止めなくてはならないとミストから言われ、ラルマはその魔力を使ってマータットの魔法防壁を作り、強力なフェンリルなどがそれを壊さない様にラウスト達がこれらを倒した。都市内では冒険者達が先に防壁の中に入ってしまった魔獣を倒す。これで一息はついたが、それは良かったと壁から出て来たハンザムがナルセーナを連れて行ってしまった。
ナルセーナが拉致された反省会。ロナウドはあれは眠り姫として連れて行かれたのだろうと言う。ラウスト達は一様に驚く。気づいてなかったのかと言われても、そんなものはおとぎ話だと思っていたのだから仕方ない。と言うか、青い髪だけでミストがあれは眠り姫だと断定した位だからロナウドもナルセーナの髪の色を見てこれはまずいのではとか思わなかったのか。
ここからは状況証拠による推測。後からライラに「だろう」ばかりじゃないと責められるが、だろうと言う推測を今は立てるしかない。それに文系の本は「だろう」が多いよ(苦笑)。
邪竜が200年に一度出現して勇者がそれを倒す。しかし実際は勇者だけでは倒せず眠り姫を邪竜に食わせる事によって邪竜様には眠って貰うのだ。それが200年毎に繰り返される。いつも異世界モノでこの手の話がそうなのだが、1000年経ったら人類の文化も技術も全く様変わりしてる筈なのに異世界モノではずっと同じなんだよね。一応今回はその来るべき邪竜復活に備えた対策は採られていた。
次に迷宮暴走が起きるのはマータットの迷宮だろうと言うのは分かった。それで宰相が建てた策はマータットを犠牲にして国を救う方法だ。どのみち起きる災害ならばマータットには犠牲になって貰う。城壁の建造を禁止し、迷宮暴走を起きるがままにさせる。
あれ?イマイチ解説が分からなかったが宰相の狙いは迷宮暴走を暴走させっぱなしにして魔力が逆に尽きるのを待つものか?魔力が尽きたら邪竜が復活しないから?或いはどうせ出て来るなら分かってる場所と言う事だろうか。青い髪の少女=眠り姫はもう既に手に入ってる。子爵の娘がそれで子爵にもその話を飲ませたのか。
当然、お気持ち重視のラウスト達はそんな酷い話!と言うが、じゃあ国家を救うにはどうしたら良いの。51対49でも統治者は傷が少しでも少ない方を冷徹に選ばざるを得ないではないか。
一方で多分ミストはやむを得ない方法を命じられたものの、それに少しでも抗う仕組みを用意した。それが城壁の建造を禁じられたマータットにあの魔法防壁の準備をした事だ。
ラウスト達は残された考えうる行動をとるしかない。それは迷宮の一番奥へ行って迷宮主を倒し邪竜への魔力の供給を断つのだ。この話の流れからしたら、迷宮暴走が起きても魔力は尽きないから、起きるがままにさせると言う予測は違ったか。それを目指してラウスト達は迷宮の最深部へ。
ところがミスト達も迷宮の最深部に来ていた。ナルセーナが無事に居たのを見て駆け寄るラウストだが、その前にはキュプロクスが居る。とてもお強い魔獣と言う事だが、以前チラと見せたラウストが目を変化させた時の力を出すとそんなものは一撃。いやあみなさん、これを見てラウストに何か言わないの?凄いね程度じゃなくて、ラウストのその力は何なんだとか。ひょっとしたらラウストが今回顕現していない勇者なのではないかとか。
無事合流したミスト達とラウスト達。ミストは悪びれもせずよく来たなと言って、邪竜の出現を止める為に、迷宮主を倒すのじゃと言う。最初の約束ではラルマが魔力を提供する代わりにおまえが迷宮主を倒すのではなかったのかと言われたが、それはそうだろう。ただ、ミストの様な見捨てられた精霊人ではそれが出来ないと言う。だったら最初からラウスト達が追って来るのを期待してたんかい。
それはさておきミストの力で迷宮主を出現させる。みんな、迷宮主がどんな存在でどんな攻撃をして来るのか事前に考えないで攻撃かけてそれで良いの?身体が反射的に動いて迷宮主と戦って、まあラウストが倒したから良いんだけど。それにしても迷宮主弱かったな。邪竜の前座だからこの程度か。
しかしミストが見誤っていた部分がある。もう相当量の魔力が邪竜に供給されてしまっていた。だから邪竜が一部を外に出す事が出来る。最初はハンザムを質に取ってミストにお前の身体を寄越せと言い、ミストは拒否したものの、そこに迷いが生じて邪竜に身体を乗っ取られてしまう。
こうして邪竜は本来の復活ではないかもしれないが、外に動ける様になってミストの身体を使って迷宮の外へ。マータットの街を囲んだラルマによる魔法防壁の破壊を始めた。
ナルセーナを生贄にして終わらせる訳には行かないのでやはり最終回はラウストさんの覚醒とみんなの力で邪竜を倒す、って事でしょうか。