アクロトリップ・第6話
クロマが未だ子供だった頃の話。と言うか、クロマって本名もクロマなの?
将来の夢を書いてこいと言われて、でも今の夢すら叶えられないのにどうして将来の夢など書けようかと悩む。子供の頃って正直だから嘘が書けない。私も子供の頃は将来の夢は特に無かったのでそれを書けと言われたら悩んだろう。でも汚い大人になった今は自分の思いと無関係にそれを書けば相手が納得してくれるだろうと言う事が書ける。
さて、悩めるクロマ君に隣のクラスの生徒(まーくん)が声をかけて来た。こいつが「悪のそうすいになる」と言う夢を書いていた。何だこれはと思ったクロマだったが、彼は悪の組織は本当にあると言う。大溝テクニカと言う会社が表向きは普通の会社をやっているが、裏ではやべー研究をしてやがては世界を支配すると言うのだ。
しかしこれでクロマの心に芽生えたのは世界支配ではなく、そんな悪い事をしたら誰かが止めに来てくれるのか、かまってくれるのかと言う方だった。
よし!悪の総帥になる!そう決めたクロマはそれを学校で発表する。先生はどう言ったら良いものか分からず頑張ってねと言うだけだった。
そして今のクロマ。なんだか電話で盛んに謝っている。地図子が帰って来てその様子を見てしまった。そこに迫り来る巨体マスクマン。爺さんがそれを見て良い身体しとるのおと評価した。爺さん、鍛えてるからそれが分かるのだ。
電話で何か言われたクロマ、悲しみ悶えていた。地図子が声をかけて来たので取り繕ったが、それで通せる筈もない。図星を突かれてクロマは泣きながら外へ飛び出す。代わってやって来たのが巨体マスクマン。
吾輩は新しい総帥、漆黒のヒューである。
トゲとか異名とかあるヤバい人が来たと地図子が言っちゃうと思った事をそのまま言うなと咎めた。彼こそはクロマの代わりに新しい総帥となったのだ。
我が傘下に下れと言われて地図子は飛び出した。あれとベリーブロッサムが戦う?世界観違うあいつと?あれはヤバいと思って走っていたら濡れ猫の様になっていたクロマ発見。
悪さをすれば構って貰える、それがクロマの夢だった。「構って貰える」に固執する理由は何だろう。ぼっちだったから?
そうしてクヨクヨするクロマに地図子が喝。この町の悪の総帥はクロマでなくてはならない。そう、ベリーブロッサムの為に。その理由は知らずにクロマは発奮した。
その頃、ヒューは既にローカルTV局を占拠して宣言していた。ひれ伏せ、愚民共。当然佳寿もTVでそれを知る。魔法少女たるもの黙ってはいられない。変身して出撃しようとするのだが、マシロウがヒューは組織きってのパワータイプだぞと止めた。おや、マシロウはヒューの事を知ってるね。ベリーブロッサムは知らない謎の相手と言ったけど。
ベリーブロッサム、TV局に参上。いつもの口上を述べるがそれが終わらないうちにヒューは鎖みたいな物でベリーブロッサムを拘束した。ベリーブロッサムあっけなく陥落。
これを見たクロマが救出にやる気を出していた。
ところが局の入口では「悪」と「猫・犬」入館禁止シールが貼られていて、クロマはそこで立ち往生。マシロウも立ち往生。おまえら何を律儀に。ところがマシロウが呟いた一言が地図子を閃かせた。ベリーブロッサムと一緒だったら魔法少女の付き添いとして入れたのにと。これだ。どれだ。
そしてスタジオに出現。
何者!?
魔法少女2号だ!
ヒュー、呆れて見てしまう。でもベリーブロッサムは2号が誰だか分からない。
地図子の作戦はクロマを魔法少女2号にして、それにマシロウが付き添ったら真正の魔法少女として入れると言うものだった。
その隙にと思ったベリーブロッサムだが、魔法のステッキを取り落とす。折角マシロウが拾って2号に渡したが2号がそれを地図子に投げ渡した。地図子が魔法のステッキでベリーブロッサムの拘束を取り落とす解く。以前、魔法契約させたのがここで役に立つのか。
だがヒューは今度は地図子を拘束。ベリーブロッサムに任せようとしたが、ベリーブロッサムは今魔法を使えない。ステッキが無いから。一方でヒューには小手がある。これで魔法攻撃が出来る。
ベリーブロッサムを馬鹿にするヒューに地図子の怒りが爆発した。お、地図子の魔法強いぞ。TVカメラを破壊するし、スタジオに影響及ぼすし、挙句の果てはヒューの拘束まで熔かし始めた。ベリーブロッサムが諦めない事で救われる魂がここにある。
これ、ヒューの小手までも溶かす。
ここぞとばかりにクロマがヒューが過失で小手を壊したと総統にチクる。物を大事にしない人は嫌いだとばかりに総統の制裁がヒューに下る。
悪の組織の制裁、それはキャラを可愛く無力な二頭身キャラにする事。
え?それってマシロウもそうなのでは?
クロマが変身を解いて初めてベリーブロッサムは2号がクロマだと気づいた。では何故クロマは自分を助けたのか。それは地図子の願いだから、などと言ったらただではおかないと言う顔で睨む地図子。なのでクロマは言葉を削って誤魔化したのだが、
「(地図子にとって)おまえが大切な存在だから」
ベリーブロッサム、これって愛の告白?と大動揺。
ヒューがあのザマなのでクロマが続投。
ベリーブロッサムは心の迷いを払う為に滝行。