結婚するって、本当ですか・第8話
大原の予想外の告白であのまま30分固まってしまった本城寺。翌朝起きると身体全体がギシギシと痛い。酒を飲むとああなるの?と思ったが、そうじゃなくて30分固まったせいで筋肉痛になったのだそうだ。告白されて筋肉痛になる女。
幸か不幸か翌日は大原の休業日。だから今日は顔を合わせなくて済む。少しホッとした所で支店内にどよめきが起きた。あの離婚を迫られておかしくなっていた進士が金髪にして出社して来た。ここから進士について何かあるのかと思ったらこのまま。物語上で放置かよ。
大原の方もおかしくなっていた。付き合って欲しいと言った後で本城寺が30分間無言だったのはどう考えても駄目だったのではないか。ここで玄関のチャイムが鳴る。これってまさか本城寺がやって来てやっぱり付き合いますって言ってくれるのか?(いや、そんな甘い話がある訳ない)
開けてみたら権田でした。何しに来たの?
権田曰く、小宮の事じゃなくて、アプリの事。マッチングアプリ。最近ハマってると言う。ハマる物なの?権田、もう女心なんて余裕っすよ。何がどうしたらそんな事になるのか。
余裕なんだけど、今日そのアプリで知り合った人と会う予定だが、実際に会うのは自信が無いので大原に付き合って欲しいと言うのだ。まさか同席って訳じゃなかろう。
アプリで公開してる権田の写真を見たら爽やか青年。まあ撮り方によっては権田もこうはなるのでは?と思ったら修正に6万したと言う。こんなの当たり前だと言うのだ。いやーもう、全然信じられない世界だ。
ただ、小宮を狙っていた筈なのにマッチングアプリ?権田に言わせると小宮は全然振り向いてくれない。そんな事をしていたら歳を重ねてしまう。自分にあるのは若さだけだ。格好良くないし給料も安いし、ってあれだけの旅行会社に勤務して安いって言っちゃ世の中のほとんどの若い男性は給料が安いのでは。
今日大原に来て貰ったのはちょっと前提の事情が込み入ってる。マッチングアプリでうまく行かなくて(行ってなかったんだ)、そのアプリ内にあるコミュニティ(そんなものあるのか。まあ同じ趣味の人間を見つける場所にはなるのだろう)で知り合った、同じくアイドルグループのアンビシャスセブン(略称アンナナ)を好きな相手と今日会うのだと言う。趣味での顔合わせ。その人が年上(28歳)でアイドルオタクでひょっとしたらヤバい相手かもしれないからヤバかったら大原に守って欲しいと言う。
さて、待ち合わせ場所に相手がやって来ました。アイドルオタクで意気投合しただけあってしっかり趣味が合っていた。それにしても掛け声は漢数字を無量大数迄行く内容なのか。
意気投合してるからこれはもう自分の出番は無いなと大原が帰った後で、権田とカオリーのオフは非常にうまく行っていた。
うーん、これはどう転ぶ展開だろうか。趣味では合うけど実は付き合ってる人が居るんだとかになっちゃうのか。夜になってこのあと行く所があるからと言って分かれるのが意味深で、でも22時以降なら電話して良いと言う。うむ、これは何だろう。権田もそうだったが、私も彼女の事情をこの時点で全く想像出来なかった。
電話での会話も弾んでる様だし。この話はどこへ?
うまく行ってる感じで、権田は大原に宣言する。カオリーと結婚する!
その晩も大原は飲み屋に付き合わされた。どうしてここまで結婚に固執するのは何だろう。それで権田が彼の子供時代の話をしてくれた。実家の両親が問題あったのだそうだ。え?それで?私の感覚だとそれを見て自分は結婚なんて絶対しないぞって思うのでは。ただ権田は逆に幸せな家庭を作りたいと言うのだ。
権田、思い立ったらとカオリーんに電話してどうしても今晩会いたいと呼び出した。そして結婚前提で付き合ってと言ったらカオリーんが真顔になったかと思ったら、それは本気なのかと言う。だったらこれから一緒に来てくれと言う。
行った先が保育園。あ!カオリーは子供が居るシングルマザーだったんだ。
突然の事態に権田は固まって何も言えない。それを見てカオリーは良いんだよと言って去って行った。
その後、権田は我に返ったらしい。大原をあの深き海に呼んでこの事を打ち明けた。あの時は固まったが、でも権田は何とも思っていない。それが言えなかったけど。そして権田は改めてカオリーと会って話そうとした。今の預金を記帳してこれで子供一人養える。権田の安月給って前フリは子供を養育出来るかの話にかかってたんだな。
そしてカオリーに連絡した。もう一度会って話がしたい。
ところがそこにやって来たのは別の女性。言われた通りの見た目だとカオリーの友達のイチカだと言う。伝言があると。
「大丈夫だから」「ありがとう」
それ、あの時に権田が固まったからカオリーから見たら権田に引かれたみたいに感じたのだろう。だからその返事か。
権田、これでもう結婚しないと言い出した。自分には全然覚悟が出来ていなかった。その結果カオリーを傷つけてしまったと涙した。この涙を見て大原は思った。自分は本城寺にこれ程の本気度で付き合って下さいと言ったのだろうか。
あれ?進士の時もあのままだったけど、権田もこのまま?
ただ、権田の場合はカオリーは写真を削除しようとして思いとどまっているので未だ大丈夫かもしれない。
それにしてもこの物語、大原と本城寺がズルズル結婚に行くだけでなく、周囲に結婚がうまく行かない人達を見せて二人に覚悟を持たせる流れなんだろうか。