パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき・第5話
マルグルスのこれまでの悪行の上にあの人身売買発言で、マルグルスとサーベリアは追放。その結果としてアーミアとライラとジークの三人で成り行きでパーティを組む事になった。何だその成り行きって。まあアーミアは色々助けられたので声をかけられたら断られまい。これが恩返しになると思えばそれも良かろう。
と言う事で、魔法使い、治癒師、剣士の組み合わせのパーティが出来た。本当ならこれに加えて格闘士も居た方が良いのだろう。
さて、ヒュドラの魔石の交換にラウストとナルセーナがギルドへ。何だかギルド内の空気がおかしい。ラウストはさてはヒュドラを倒した件が広まって、金を狙われているのではと思った所に、一グループがやって来た。いかにもな感じで。
でもその中のマーネルはラウストに謝罪するのだ。マルグルスの悪行は見ていて分かっていたのに、黙って見てるだけだった上に無能の治癒師などとラウストを呼んでいた。本当に悪かった。ラウストはそれを赦して、治癒師としては無能なのだからそのままで良いと言う。いや、無能呼ばわりは今度は呼ぶ方が困るだろう。せめて低級治癒師とか(良くなってない)。
ラウストとナルセーナのパーティ、次はどこに行こうかとなって、今度は迷宮で魔物を倒すのではなくギルドでクエストを受けてみようとラウストは提案する。
と言う事でアマーストに相談してクエストを見せて貰ったが、ナルセーナのお目に叶うのがなかなか無い。ふと見たら中層階の転移陣の近くに巣食うフェニックスの討伐クエストがあった。魔物との戦いと言う事でナルセーナの心は躍ったが、アマースト曰くあなた達二人では駄目だと。何しろフェニックスは飛ぶ。接近戦しか出来ない二人では歯が立たない。それはごもっとも。
遠距離攻撃が出来る魔法使いは要る。これは一番重要。広域ヒールが出来る治癒師が居た方が良い。まあそりゃ居た方が良いだろう。剣士も居た方が良い。そりゃそうだ。あれ?さっきそのパーティと会いましたよ。
自ずとアーミア達に声をかける事になった。ライラはラウストを見張るには丁度良いだろうとジークに囁く。
そうとなったら、クエストに行く準備をしようと買い出しに出かけた。そこでラウストとナルセーナはある人物とばったり出会う。そのラルマはナルセーナの親から娘の様子を見て来る様に頼まれたのだ。
何しろナルセーナは両親に対して直接言わずに書き置きだけして出て来たのだから。男の所へ行って来ます、心配しないで下さい、って言われても黙っていられないだろう、こんなの。実はナルセーナはずっとラウストの事を調査させていたのだ。そしてラウストが稲妻の剣を追放されたと聞いて好機到来とばかりに家を飛び出して来た。
ところでラウストとラルマが旧知の間柄だと言うが、ただの知り合いではなく、師弟関係だそうだ。ラルマ、一体何歳なんだ。
ラルマはラウストを試す小さい火球を飛ばして今のラウストの力量を計ってみたら、軽くそれを回避して、あらやる様になったわねと。それじゃあ大丈夫みたいだから安心してお酒を飲みたいとラウストを買いに追っ払ってナルセーナと二人だけの話。ナルセーナの気持ちのフォローしてあげた。ラウスト、ナルセーナのおかげで変化が出たよ。
それにしてもナルセーナの親は、娘が冒険者をやる事は認めてるって、どんな親なんだ。確かどこぞのお嬢様と言う身上ではなかったか。ただ、ラルマさんの本来のお仕事は別にあった。ミストの様子の確認に来たのだ。