株式会社マジルミエ・第9話
二子山、変異する怪異に対抗する魔法を作ったものの、ノートPCが高負荷で熱を持ってしまい、桜木と越谷への転送が止まってしまう。自分のミスだ。一体どうしたら。
ここで二子山の回想。高校の時から魔法プログラミングに夢中になっていた二子山だが、その熱意は単に目的のプログラムを組むだけに留まらなかった。
しかしそんな二子山のプログラムはコンクールで賞を取れなかったし、そう言うプログラミングの話を友人にしたら、そんなのはこだわりすぎだと言われてしまい、爾来魔法プログラミングの事は他の人に話さなくなる。
そんな時、マジルミエの重本はエグい技術者を探していた。そしてコンクールの応募作の中から見つけたのが二子山のプログラムだった。
二子山の所に重本から電話がかかって来て(あれ?この頃の重本の魔法少女の格好は今よりおとなしめ。でも外出でもそれを着てる)、君の様な人材を探していたと言う。でも二子山は自分のプログラミングを仕事にするのは怖いと言う。しかし重本は会社に入って仲間が出来たら、それは批評に変わる。心配する事もなく力を活かせると言うのだ。これで二子山はマジルミエに入った。
なのに今はその社長の期待に応えられない。そんな時にやって来たのは及川達だった。その姿を見て、初めての人と話せない二子山が力をふりしぼって声をかける。助けて欲しい。ああ、あの二人が助力に入るだろうとは思ったけれど、二子山が初対面の相手に話しかけると言う形での助力になったか。
それを聞いた及川達は無言で立ち去る。やはり駄目だったかと思った二子山だが三人はその辺にあった無事なPCを持ち出してやって来る。これで手伝うと。いやいや、普通は先ず「よし、分かった!」位は言ってからPCを探しに行くだろ。
ともかく二子山は三人に臨時のアカウントを払い出して会社の開発環境に接続して貰い、二子山の指示でプログラミング開始。これで分散して作業が出来る。作業をしながら及川達は開発環境の使い易さに加えて、変異怪異に対する魔法開発の準備が出来ているのに驚いた。そもかくこれで魔法プログラミングが完成し、桜木と越谷に転送して怪異の退治回収は無事に終わる。
その頃には社長も戻って来るが、及川達は社長のコスに唖然とした。おや、社長は業界で有名人って訳じゃないんだ。
会場はメチャクチャになったので、古賀の講演は聞けないなと及川達がとボヤいていたら、話してもいいよと古賀登場。
でも古賀は先ず桜木の方に寄って行って、君幾ら貰ってるの?新人を安い給料で使ってるんだ重本は、僕なら倍出すよと言う。何故桜木が新人だと分かった。調べてあったのか。あの時、未だマジルミエなんてあったんだとか言ってたのに。
この古賀の態度に越谷が激怒。ふざけんな、物を買うみたいに言うなと。古賀、二人の能力よりも二人引き抜いてマジルミエを叩く方に重点があるみたいに言ってたしな。
但し、及川達この古賀のやりとりに驚いていた。あんな攻撃的な事を言う人だったか?
立ち去り際に重本が古賀に、もう一度一緒にやらないか、今のままだと10年前と同じ事になると言うと、古賀が血相を変える。あれ?十年前の何かがそんなに痛い事なの?