真夜中ぱんチ・第4話
譜風が誰かと会っている。ほう、外で誰か友達居るの?うん?何だかスケバンみたいな格好で、え?カセットテープ?
と言う所まで見て、さては譜風がヴァンパイアで年を取らないのでこの場面は40年前とかの時代かと気づいた。
さて本編。次の動画をどうするかと言う事で真咲がその為の情報収集としてヴァンパイア達の好きな事などアンケートを取って、そこから何が出来るのかを模索していた。でも苺子はりぶ様だし、りぶは当然真咲の血だし、十景も当然金だし、全然役に立たない。
問題は譜風で、今日はここに居ないでアルバイトに行ってるのだそうだ。ちゃんとアルバイトしてお金を稼いで晩杯荘にお金を入れている。外に行ってるからアンケートの紙を出してない。
そんな訳で真咲は譜風の部屋に入った。勝手に。そこで見つけたのは白紙のアンケート用紙だった。しょうがねえなあと部屋を見回した。すると真咲の知らない機械(ラジカセ)があった。これって何だ。知らないのにボタンを押してしまった。あー、上書き録音しちゃうぞ、と言うのはいくらなんでもあれは二つボタンを同時に押さないといけないのでそんな事はなく、そして多分現代のプレヤーにも共通する▶ボタンがあるから押してみたのだろう。そうして再生された音楽で真咲は驚いた。これだ、これが次の企画だ。
そこをりぶが覗いていて、企画が決まったと言う真咲とりぶは譜風のアルバイト先に行った。銭湯に。窓から勝手に入って温まっていた。
そして二人は譜風を指さして言う。次の企画の主役は譜風。歌ってみたを譜風がやる。しかし譜風は拒否。
なんで自分が歌うんだと言う譜風に、真咲が譜風が歌えるからだと言う。それって自分の部屋に入ったのかと責めるが、部屋に入った入らないの問題ではなく、そもそもりぶ情報として譜風が昔は屋上で歌っていたと言うのもある。だからあくまでも部屋で聞いたのはりぶの情報を貰えるきっかけ。
そんな事を言われても自分には歌う資格が無いと強く拒絶する譜風だった。
そして思い出す。綾との日々。明日から毎日ここで歌おうぜと言われて、そこまでは良かったが、プロの歌手を目指すと言う所が駄目だった。そう、譜風はヴァンパイアなのだからそんな事は出来ない。だからここで断るのかと思ったら、オーディションを受ける所まで同意してしまった。
しかし全員の行動を把握しているゆきが馬鹿な事をするものではないと掣肘した。当然だろう。年を取らない、昼間に出られない、そんな歌手がこの世に出られる訳が無い。
だから譜風だって綾に言わなきゃ言わなきゃとずっと思っていた。思っていたのにオーディションの応募用紙に書いちゃってる。
そして当日が来てしまった。野外音楽堂でのステージ披露。この日は曇っていたので肌を何とか隠すだけで済んでいた。でも綾も震える手を抑えて頑張ろうとしていた。だが、この時だった。曇っていた空が晴れて来たのだ。綾に手を引かれてステージに出ようとした瞬間、日が譜風の手を焼く。これで出られる訳が無い。譜風はその場から逃げてしまった。
譜風に拒絶された真咲はそこで詰まってしまったが、りぶが突破口を見つけて来る。ゆきからの情報も使って、譜風の過去と、そして相手の綾の情報も調べ上げる。
写真もあげて情報を集めたら、来た来た、2年前にライブしてるのを見た。AYAさんだと思います。名前も一致。
でもさあ、あのスケバン風でカセットテープで歌入れてた時代の人だと凄い前、ひょっとしたら私と同じ様な世代で、2年前は既に老人だぞ。それであの高校時代みたいな写真で分かるのか?
そして譜風の周囲を探ってるのはバレバレで譜風に詰め寄られて真咲はとうとう譜風に話した。譜風が歌えないのはその綾って人のせいなのかと。でも譜風から見たら綾には責任が無い。歌わないのは全部自分のせいだと。そう突っぱねる譜風に真咲はここまで調べたメモを渡す。要らないのなら捨てろ。
譜風、書き置きを残して出かける。ニューヨークかよ!来ちゃった。でも来た途端にスマホが繋がらない。そりゃローミングしなくちゃね。でも日本語を話す人が居てそれをツテに行ってみる。
その店にあったのはあの綾のギターケースだった。綾がここに居たのは間違いないんだ。
どうやらマスターに必死に話して、そしてマスターに理解して貰えたらしい。ギターケースだけ貰えた。やはり綾は亡くなっていた。
もっと早く動いていたら、或いはちゃんと綾と向き合っていたら生きてるうちに会えたかも。でもギターケースにはDVD-Rが入っていた。そこには綾が写ってる。あれ?結構若いぞ。これからアメリカで有名になるんだと言う頃なので30年位前?よく残しておいたな。
どうして歌手を目指したのかと聞かれた綾は昔唯一仲良くしていたダチが居て、一緒に歌をやっていたが、その子はある日突然会えなくなった。理由も言わずにオーディション当日に逃げたんだ。結局あの子の事はそんなによく知らなかった。でも譜風と一緒に歌っていた日々は楽しかった。
勝手に逃げてごめんなさい。
もう取り返せない日々。
でもこれで譜風は歌う気持ちになった。綾が今も歌ってると嬉しいなと言ってくれたから。
お、第4話にしてイイ話を入れて来たね。