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【推しの子】(第2期)・第14話

話が東ブレの現場が続くので出番の無いルビーさんとMEMちょさんにチラと登場する機会をかなさんからプレゼント。アクアはあいつなら...と言う話で。

そのあいつ、あかねがアクアが舞台には興味が無いと言うので、実際の舞台を見せに連れ出した。後から見たら最新の劇場装置を持った所で客席が回転して向きを変えて舞台転換の間を空かない様にするのだそうだ。今ってそうなってるのか、凄いな。

って、もう閉業しとるじゃん
https://ja.wikipedia.org/wiki/IHI%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E6%9D%B1%E4%BA%AC

その結果、アクアは凄かったなと言う感想かと思ったら、もっと上を行って想像の50倍以上だったと言う。幕をモニターにするのはまああるかもしれない。演出も映像畑だけでは思いつかない。脚本も優れていた。

それを聞いてニコニコのあかね。その二人を雷田が見つけてやって来た。この舞台も雷田のプロデュースしたものだと言うのだ。あの東ブレの件で落ち込んでいた雷田は気分転換の為に今日来ていた。観客がどんな表情をして出て来るか、ちゃんと受けていたら表情は晴れ晴れしている。逆に駄目だったら固い表情になっている。今日の観客はアクアとあかねがそうだった様に明るい表情で出て来てくれて、自分のやった仕事に手応えを感じている。
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アクアがずばりと聞いた。脚本の件は大丈夫なのか。やはりアビ子が頑として自分が脚本を書くと言って聞かないらしい。でも今日の舞台を見たアクアは違う。あの人に舞台脚本は書けない。多分自分と同じ様に実際の舞台を見なければ従来型の舞台しか想像出来ていない。そんな人に最新設備の舞台脚本など書ける訳がない。高校の体育館でやる様な脚本が上がって来る筈だ。ズバリと言ったな。高校の体育館だよ。

その辺は自分達が何とかフォローして行きたいと言う雷田、今日の舞台もGOAが書いたものだと言う。GOA、舞台脚本の為に本当に色々頑張ってくれている。だから雷田がそのGOAを降板させるのは断腸の思いなのだ。

その雷田にどうにか出来るのは雷田だけなのだとアクアは告げた。
そして今日はええもん見せて貰ったと言うアクア、この感動の対価としてちょっとこの状況をつつく策謀をしようと、吉祥寺頼子に何か連絡を入れた。

何かと思ったら、今回の東ブレの出演者四人で吉祥寺の所を訪問したのだ。あ、東ブレの出演者と言うよりも今日あまの出演者か。あかねが自分は違うのにって言っていた。でも今日あまの出演者だけど鳴嶋メルト君は未だ許されていない。

さっそく乾杯って吉祥寺は言うけど、昼間っから酒かよ!未成年どうこう以前に何故昼の会合で酒なんて飲むんだ。この後当然アクアとかあかねは東ブレの話題をふる事になるのだが、酔っ払った相手に大事な話はしたくないなあ。

ともかくアビ子を説得出来る相手として吉祥寺が選ばれた。売れた漫画家は同業の先輩とか師匠の話以外は聞く耳を持たない。話の流れとしてはアビ子もと持ちかけたみたいだが、売れっ子の週刊漫画家だから到底来られない。週刊漫画家はメチャクチャだと聞いてる。昭和50年代に週刊少女漫画誌が次々と隔週になったのはこれが原因だと言われている。

吉祥寺がアビ子の漫画を見て分かったのは他者とは分かりあえたいでもそれが出来なくて苦しんでいると言う面で、そこで吉祥寺の方から向き合ってあげたら吉祥寺にだけは話をしてくれる様になった。

その後、トントン拍子に売れてあっさり追い抜かれたので挫折を知らないのだと思う。

編集者の仕事って何だと思う?と言う疑問文に、吉祥寺の回答として「売れた漫画を終わらせない様にする」だそうだ。まあ営業的にこれは分かるが、そうなるともうやめたいと言う漫画家を色々宥めるので、結果としてベビーシッターみたいになって、それで漫画家の方は編集者の意見を聞かなくなる。周りがイエスマンだらけになって増長するのだ。それを聞いてグサリと来た鳴嶋君。かなも同じ。

実は吉祥寺もアビ子には一度ちょっと言った事がある。でもアビ子は聞く耳を持たなかった。吉祥寺は今日あまで受け入れすぎたのではないのか、それがあの結果ではないのか。ただ、アビ子も吉祥寺を慕っていた。だからアビ子の味方が出来るのは自分しか居ないと思って、アビ子の説得は引き受けなかった。

なるほど、ではアビ子先生にこれを渡して欲しいとアクアは封筒を渡す。

それを渡しに吉祥寺はアビ子の部屋へ。部屋が真っ暗で一人で原稿を描いていた。アビ子、紙の原稿か。そして予定より遅れていた。アシスタントが出来ねえ奴だからやめさせたと言うのだ。今のアビ子、何もかも自分ひとりで背負って自分で自分を追い詰めていた。ともかく吉祥寺は背景のアシスタントに入った。

そして描きながら二人の本音のぶつけ合いが始まる。
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怒鳴り合いながらのペン入れで何とか原稿は間に合った。

アビ子「どうしたら他人とうまくやって行けますか」
これはねえ、社会経験を重ねて分かって来る(筈)のものだと思う。アビ子、未だ全然若くてでもすっかり売れて、だからそれを経験していない。相手が何か自分の思っているのと違う事を言って来た時、実は自分が気づいていない何かがあるのではと思える様になってそれを見てみたら「あ、そうだったのか」と思えるかもしれない。そうでない場合もあるけど。先ずは「何故こんな事を言って来るのか」と考えてみる姿勢が持てる様になるのが肝要だ。今のアビ子はそれが無い。何故舞台脚本家がこんな脚本にしたのかなんて全く考えてもみていない。自分が生んだ作品なのだから自分の考えだけが正しいのだと思っている。

アビ子がこう凝り固まったのは実は「今日あま」のドラマがアレだったのもあった。アビ子は吉祥寺頼子の今日あまの大ファンだったのだ。今日あまを愛していた。
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それがあのドラマだ。あまりに酷いではないか。何だあれは。自分が愛した今日あまをどうしてここまで貶めるのか。それがまるでトラウマの様になって原作者の作品は舞台だろうがドラマだろうが原作者の考えたとおりにならねばならないと思う様になった。

当然アビ子は今日あまのドラマは途中で見るのを切った。でも今回吉祥寺からあれはやって良かった最後は良い作品になったと言われて最終回を見た。あの伝説の、かなが化けた最終回を。

これで考えが少しは変わったと思われるアビ子、吉祥寺からアクアがくれたと言うあの舞台のチケットで、実際の舞台とは何かを見に行く気になった。

お、これでやっとアビ子が歩み寄るきっかけが生まれるか。
やはり動かしたのはアクアだったか。

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