なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?・第1話
人間を含めた五種族大戦を勝ち抜いた人類。しかも人間以外の四種族にはとてつもない英雄が居て、それでどうして人間が勝てたのかは謎。一応伝説として預言者シドが授かった光を放つ剣によって勝ったと言うが、その映像記録も何も残っておらず、口伝だけと言う。確かにそれ程の者が出現しなければ、そこに列挙されている四種族の英雄には勝てなかったろう。
カイ・サクラ=ヴェントは、だから人類庇護庁で封印した四種族の墓所の確認を絶対怠らなかった。いや、それ基本は自動監視すべきでは。
ところがある日、ジャンヌと買い物に出た時に時空の歪みの様な事象が発生し、気がついたら人類の市街地は廃墟となり、悪魔族が跋扈していた。カイは悪魔を一体、他種族の武器を応用した物で倒したが、もっと大きな悪魔には勝てそうになかったのを途中で救出される。
それは以前の世界で同僚だったアシュラン・ハイロールとサキ・ミスコッティだったが、二人はカイの事を知らない。そしてカイが知っている世界とは違う世界らしい事を語る。この世界では人類は五種族戦争に負けたのだ。そりゃ得体の知れない預言者シドと言うのが居なければこうなっただろう。
しかしカイは気がついた。人類は五種族に負けた?では何故他種族を封印した墓所がこの世界にあるのか。その謎を解くべくカイは墓所に向かい、そしてアバンで登場した天使なのか悪魔なのか分からない少女からこの鎖を切ってくれと頼まれる。