俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~・第1話
どうやら隔離空間で育てられたノール。父は先に亡くなり、母も病弱で生活をノールが支えていたが、その母も亡くなってしまった。
ノールは父からやりたい事をやれと言われいたのを思い出してその隔離空間だった家を出て街で冒険者になろうとする。
未だ子供なのでギルドのマスターは育成学校で自分に合ったスキルを獲得して来いと送り出した。あれって無償教育なのかな。
ところがノールはどの部門に行っても本当に能力が伸びずまさかの全能力で水準以下の結果となってしまった。流石にこれではギルドマスターも冒険者登録はさせてやれない。これで冒険者になっても死ぬだけだ。
やむなくノールはあの家に帰ってパリイ(防御技だそうだ。今日の今日迄知らなかった)をずっとずっとずっと、十数年もひたすら鍛える。そして一念岩をも通すだろうか、パリイに関しては一回薙ぎ払うだけで1000本の剣を打ち払う程にはなっていた。身体も鍛えられた。
そこでまたギルドに行ってみたら、ギルドマスターはあの少年がここまで育ったのかと驚く一方で相変わらず能力が無いのは冒険者の最低ランクのEランクに登録は出来ないと言う。しかし気の毒なノールにギルドマスターは抜け道をやってくれる。Eの下にFランクと言うのがある。これは一般的なクエストは受けられない。しかし街の雑用みたいな依頼なら受けられる。ただ、普通はギルドの紹介料を差っ引かれるとやって行けないから誰もFランクになろうとしない。
それでもノールは自分の力で誰かの役に立ちたいと言う願いからFランクになって街の雑用を全部こなして行った。体力があって他の誰よりもずっと捗る。
そんな時に工事現場で女性の悲鳴が聞こえてそちらの洞窟の様な場所へ走って行ってみると、女性が拘束され、そして眼の前には「でかい牛!」
これ、あとから分かるのだがノールはずっと自分の家に居たから本物の牛を知らず、本で書かれた姿でしか牛を知らない。確かに普通の牛も大きいがそれを想像していたノールは眼の前に現れたミノタウロスみたいなのは想像を越えた牛だと思った。
女性を護衛していた兵士は悉くがミノタウロスにやられてしまい、残ったノールだけが鍛え上げたパリイでミノタウロスの攻撃を防ぐ。苦戦の末にパリイしたミノタウロスの斧がミノタウロス自身の首を刎ねて倒す事が出来た。
ノールは思った。
街の牛一頭がこれだけ強いとは自分は未だ未だだ。
最後にギャグ来るかよ。