転生貴族、鑑定スキルで成り上がる・第10話
バサマーク側の策謀でペレーナ郡があちら側に付きそうになり、場合によってはクラン陣営での同士討ちになりかねなかったのをアルスが解決。その話を聞いたクランが是非アルスを連れて来いとルメイルに命じた。
と言う事で一行はミーシアン州でも有数の貿易都市センプラーに向かった。繁栄している を見てアルスはいつかランベルクもこんな風に繁栄させたいと思う。
ルメイルに引率されてセンプラー城に入ったが、他の貴族達からは何だあの子供はと見られていた。そしてルメイルから他の貴族に紹介。
そんな所へクランが出て来た。クランから皆に挨拶。早速アルスが鑑定眼でクランを見てみたら凄まじいまでの能力値だった。これほどの人物なのにそれに対抗する弟のバサマークはどうなのだ。こんな人物が二人と居るのだろうか。あるいは裏から操られているのではなかろうか。そんな可能性も考えたが、今回はあまりそんな風には見えなかった。
ともかく、クランの演説はバサマークが挑んで来たからにはこれを迎え撃って自分こそが州総督になるとの宣言だった。しかもそれだけではない。大陸を治める筈のサマフォース帝国がすっかり衰退してしまい帝国内は乱れに乱れている。この状況を放置する訳には行かない。自分が州総督になったらこのミーシアン州は帝国から独立をして統治を安定させるとも宣言する。そこまで言って良いのか。ともあれこれで居並ぶ貴族達の意気は上がったので良かったのだろう。
その宣言の後、今回は最近大きな功績があった者を紹介したいと言ってアルスを壇上に呼び寄せた。この者こそバサマークの策略を破って寝返ろうとしたペレーナ郡を引き戻した。しかも戦い無しに。これは大きいよね。孫子も戦って勝つよりも戦わずして勝つのが上策と言っている。
大々的に紹介されたアルスは他の貴族達からの挨拶を受けてすっかり疲れてしまった。だからバルコニーに出て夜風にあたって来た。そこにクラン。アルスと二人だけで話がしたかったのだと。クランからは優秀な部下を集めているそうだなと。そしてズバリの質問。俺の部下達はどうだったかと。アルスは鑑定していた。そして大層な人物が居なかったと思っていた。それを包み隠さずクランに伝える。
クランもそれは感じていた様だ。正直に言われて納得する。でもルメイルとマサ郡の郡長はそれなりの人物ではなかったの?ともあれクランは危惧していた。兵力も財力も自分の方がバサマークより上だが、バサマーク側には人材が揃っていると聞く。人を率いる人材が。これでは勝てないかもしれない。だからアルスに期待している。活躍して欲しい。そして勝った暁にはアルスをカナレ郡長にしたい。え?ルメイルは?クランはルメイルも評価してるのでもっと大きな郡の郡長にしたいと思っている。
そして最後に、自分にも有能な人材を探して欲しいとアルスに託した。
さてバサマークのアルカンテス城。家臣達からペレーナ郡の抱き込みはうまく行かなかったが、既に魔法石は大量に確保してある。戦いは勝てるだろうと報告される。しかしバサマーク、だろうでは駄目だ。100%勝てるようにせよとの命令。あれ?バサマークは結構優秀なのでは?誰かに操られているとかではなさそうな。そして最後に言う。あのミレーユはどうした。家臣たちはあんな飲んだくれ、役に立たないと言うがバサマークはミレーユの能力にご執心だった。
あ、これ、「クラン:優秀な家臣が欲しいから見つけろ」「バサマーク:飲んだくれでもミレーユは有能」な組み合わせなので、Bパートはミレーユ登場してアルスに発掘されるのでは?
クランに頼まれたのでなお一層優秀な人材を探したい。どこをあたったら良いのだろう。と言う事でシャドーに頼んでみる事にした。まあシャドーなら見つけやすそう。その帰りに酔っ払いのフードを被った人とアルスがぶつかる。あ、これがミレーユだな。
その飲んだくれの人物、シャドーの店に行った。まあ酒場だから。でも未だ準備中だと言うファムに対して自分を雇ってくれ坊っちゃんと言うのだ。あ、見破ってるね。そこに が出て来たら、彼はミレーユを知っている。この飲んだくれなど雇えぬと言うがファムはこれを雇うと言う。でも雇ってみたけどまともに仕事が出来ない。
ファム、食事をしながらファムは素性を聞いてみた。そこでも坊っちゃんと言うのだ、ミレーユは。そして語った過去によると、出来の悪い弟と一緒にとあるおじいちゃんに仕えていたが、最近死んだと聞いている。そのおじいちゃんはアマドル・サレマキアと言う。それはミーシアン州の殺された前総督ではないのか。
そのミレーユにここよりももっと良い働き口があるけどどう?と持ちかけた。
そしてアルスの所へ連れて行く。あ!昨日の人だ!
アルスがミレーユの鑑定をしてみたら、これは化け物ではないか。