« 夜のクラゲは泳げない・第1話 | Start | 転生貴族、鑑定スキルで成り上がる・第1話 »

烏は主を選ばない・第1話

その昔、金の八咫烏によって豊穣の地がもたされた国があった。と言うか、後で八咫烏に化けてるのを見るとここの住人は大体が八咫烏?

それ以来中心の宗家、東西南北の分家によって国が保たれており、東西南北の分家は宗家に嫁を出す事で他家よりも栄える事が出来た。

今般、若宮の嫁取りの時期となって四家からそれぞれ妃候補が出される。東家のニの姫には皇后から「あせび」と言う名が与えられたが、周囲はざわつく。何だろう。しかし東家のニの姫は何の事か分からずそれを受け入れた。この後もそうだが東家のニの姫、どうも世情には疎い模様。
参考資料

南家と西家の二人の言い合いにもあせびは傍観するだけだし。
ところで東西南北、色を付けるならよくある「白虎」「朱雀」「玄武」「青龍」にして欲しかったなあ。それだと一目で分かるのに。

東家は何か事情があるのだろうか。登殿した中であせびが極端に世情を知らず、そして持ち物も貧しい。姉の一の姫が病だとかで代わりに来たと言ってもニの姫なのにね。ただ、そう言う純情にして物知らずな事から他の三家の姫からはかえって気を配って貰えている様な感じもある。

宗家は宗家で問題があった。今上帝の嫡子を飛び越えて次子が若宮とされた。それ以来内部対立が激しくなる。特に自分の子にして長子を置き去りにされた皇后は不満だった。だから若宮をうつけ扱いし、東家ニの姫にあせびと言う名を付けたのも若宮への当てつけだった。

これは前途多難な国だ。

このエントリーをはてなブックマークに追加

|

« 夜のクラゲは泳げない・第1話 | Start | 転生貴族、鑑定スキルで成り上がる・第1話 »