道産子ギャルはなまらめんこい・第10話
4月になって北見にも春が近づいて来た。翼も真冬装備からちょっとコートを軽くして登校。すると真冬から変わらぬ姿の美波が待っていた。翼が登校して来るのを待っていたのだ。今日はいつになくグイグイ来る。翼と一緒にいる時間が長く欲しいと言うのだ。その理由として二年生になってクラス替えしたら別々のクラスになるかもしれない。特に噂があって、成績の良い生徒と成績の良くない生徒を別のクラスにするとかだとしたら美波は翼と別のクラスになって、そうなると各々そちらでグループが出来てしまう。こんな事を言われた時になんて言えばよいの?と言うのが思いつかなかったけど翼君はちゃんと応える。きっと大丈夫だよなどと言う気休めではなく、そうなっても美波に会いに行くからと。なるほど。
さて、クラス替え発表。探してみたらみんな順当に同じクラスだった。つい先日の「僕ヤバ」もそのまま一緒だったな。
新しいクラスになってさっそくクラスの委員長の選出となる。立候補または推薦はいますかと先生が聞いたら早速松尾が手を挙げて翼を推薦した。勉強出来るしみんなの声を聞いてくれる。そうまで言われてしまい美波も沙友理も推したから、他に推薦や立候補もないのでそれではと翼は委員長を引き受ける事にした。
では副委員長は誰か立候補しますか?と先生が聞いたら美波が手を挙げた。その時に沙友理も手を挙げ様とした風が見えたが最初は髪を触っていたのかなとも思ったけど、美波のやる気を見て手を下げた様だ。
翼と沙友理が一緒にオンラインゲームをしてる。通話をしながら。ゲームをしながら話してるけど、そこで沙友理が今回の学級委員の件で翼がなって美波が副委員長になったのを見てみんな成長してるのに自分だけ変わってないと思っているのを吐露する。でも翼はそんな事はない、独りで居るばかりではなくなったし、美波のバレンタインデーの時も本気で怒ったし沙友理は変わってるよと言ってくれる。
ところでゲーム内で沙友理がやりこんでるから豪邸に住んでるけど翼は始めたばかりでとても寂しい家。それじゃたいせつ山で木材を切り出して建築しようと言う事になった。沙友理の金の斧は一撃で木材作っちゃう。こうして家の上に家を重ねて大きな翼の家の完成。藤本壮介の東京アパートメント(https://www.homes.co.jp/cont/press/rent/rent_00598/)かよ。
放課後に翼と美波で二人でプリント整理をしていたら夕暮れになって来た。美波、この時間になったら誰も居なくて世界に自分と翼の二人しか居ないみたいなのが良いと言う。またグイグイ来る。焦る翼君。でも先生が来たのでここで終了。だいぶ暗くなった道を下校して行く。
この時に美波がゴールデンウィークに一日あけておいて欲しいと翼に頼む。ちょっと先の事だけど一日わざわざあけておいてとは。別れ際に妙に静かになった美波の後ろ姿を見た翼はぼんやりとした不安が湧いてくる。
あれ?これって前回の最後の美波のずっと翼と一緒に居たいと言うセリフから繋がって今回はなるべく翼と一緒の時間を持ちたいと言う流れから、でもゴールデンウィークには一日開けておいてなんて約束を取り付けるのは、まさかゴールデンウィーク後に美波は転校しちゃう?