悪役令嬢レベル99~私は裏ボスですが魔王ではありません~・第12話・最終回
魔法が復活した事により愈々バルシャイン王国と魔王軍との全面対決となる。アドルフ騎士団長率いる王国軍と学園有志の混成軍団は魔物との戦闘へ。そこにパトリックも参加するが、どうしてもユミエラが心配なパトリックは今回ばかりは守護の護符をつけてくれと渡した。これがどこで役に立つのかなと思ったが、そうか、そこか。あと、そもそも今回はレベル上げは全く目的ではないから護符は守護の護符が相応しかろう。
こうしてユミエラとアリシア達はリューに乗って魔王城へ。魔王復活のイベントが発生したのでゲームシナリオによる妨害も無く魔王城へまっすぐ向かえる。
王国軍側の魔物との戦いはパトリックが頑張っていた。流石、アドルフ並のレベルまで上がったパトリックだ。
魔王城の方ではリューは一応魔物のはしくれなので魔王に操られない様にとユミエラは王国軍の方へ返した。そして5人でとうとう魔王城へ。
ユミエラ「ところでアリシアさんてこの中で誰が好きなんですか?」
いや、何言ってるんだユミエラ。
緊張をほぐそうとしたと言うのだが。
魔王城の中に入ってからアリシアがユミエラに今までありがとうございましたと言い出した。一緒に頑張りましょうね。これは何かのフラグになってしまいそうだけど。
魔王城と言ってもよく見かける魔物が作りました的なおどろおどろしい外見の構造では無い。確かに廃城となって不気味さを醸し出しているが、人間が作った城の様だ。ただ、記録は残っていない。単に昔ここに大きな領地が存在したと言う事だけが伝わっている。
そして魔王の居る広間へ。ユミエラが着きましたここです、って言うのを誰も疑わない。我々はユミエラがゲームをしたので知ってると言うのは承知の上だが、アリシア達は「なぜ知ってる」と思わないのだろうか。
広間では液体状の物が床にあり、魔王の姿は直接見えない。そのうちに液体が湧き上がって飛んで来る。ユミエラは近くのエドウィンは助けられたがアリシア達は液体の中に取り込まれた。そして魔王出現。ここはエドウィンとアリシアが戦うしかない。
魔王が攻撃をかけて三人が液体の中で苦しむが、それをアリシアが解放。これで全員で戦う事が可能にはなったが、アリシアをはじめとした四人の攻撃は魔王には全く効果がない。
魔王の攻撃にアリシア、ウィリアム、オズワルドの三人の守護の護符が身代わりとなって吹き飛ぶ。アリシア達のレベルが魔王と戦うには未だ不足していたのだ。
魔王は独りだけ強いユミエラに自分の仲間になれと言う。でもユミエラからしたら魔王の仲間になどなる理由は無いのでお断り。俺に逆らうのかと言う魔王はアリシアの喉を掴んでこうなるのだぞと脅迫する。エドウィンが助けようとしても彼もシャドウランスで突き抜かれ守護の護符が吹っ飛ぶ。
ユミエラと魔王の戦いとなり、お互い闇魔法での戦いとなった。ユミエラがシャドウランスを撃つと魔王はそちらへアリシアを向けてアリシアを犠牲にして防ごうとしたが、これはユミエラの狙った展開。
アリシアには光属性があるから手加減した闇魔法ならなんともない。これでアリシアが弾き飛ばされて魔王の拘束から解かれる。それを狙ってユミエラが魔王の仮面を砕く。
魔王、ユミエラの強さが格段にほかと違うので再度自分の仲間になれと言うが、当然ユミエラはお断り。魔王は実は元は人間だったのだ。この国の歴史はどう伝わっているか。伝わっている歴史は違うと言うのだ。
彼はバルシャイン王国の初代国王の忠臣だったのだ、魔王が人間だった頃は。しかしよくある「狡兎死して走狗烹らる」で戦国の乱世を制覇した初代国王は平定後は後世魔王となる忠臣の力を恐れてこの地の貴族として中央から退けさらには罪を着せて征伐してしまった。その恨みは彼を魔王に変えた。そして一度魔王軍としてバルシャイン王国と戦ったが聖女の力で封印されてしまった。なるほど、魔王城が人間の城みたいなのと、その歴史が何も残っていないのはそのせいか。そして魔王がバルシャイン王国だけ攻撃する理由もそれか。
実はゲームをプレイしたユミエラは知ってたんだけど。
初代国王は確かに悪かったが、今の国王は違う。魔王を忌むべき物としたせいで黒髪が忌避される国になっていたが、でも今の国王はユミエラの姿にも偏見を持っていない。
では人の心が移ろって裏切られたらどうするかと問う魔王にユミエラはその時は別の場所へ行くと言う。最初からそのつもりもあったし。魔王もどこかに行ってはどうかとユミエラは勧めるが魔王は恨みに凝り固まっているのでそれは出来ぬ。
これはもう戦うしかない。
レベル99のユミエラはやはり強い。魔王が生み出したブラックホールに魔王を押し込む。気の毒な人、と言う表情で。
これで魔王に勝った。ちょっとあっさりしたかなと思ったけど、ここで異変が発生する。
ユミエラはアリシアに刺される。
ああ、守護の護符はここで役に立つのか。
守護の護符が無かったら即死だった。流石にエドウィン達がアリシアを止める。アリシアは分からぬまま身体がユミエラを刺そうとする。ゲームシナリオの強制力が働いた。魔王が倒れたら次はユミエラだと。
ユミエラはアリシアの攻撃を防いで、アリシアには魔王の呪いがかけられたのだろうと説明。エドウィン達はそれで納得するものの、相変わらずユミエラに攻撃をかけてくるのをどうしたら。あ、そうだ。
「エドウィン殿下、アリシアさんを止めて下さい」(棒
いいぞ、これで行こう(棒
エドウィンとアリシアの愛、そしてウィリアムとオズワルドの友情が魔王の呪いを跳ね除けたのですね(棒
これで全部終わったかと思ったけど、未だ魔物が残っていた。この時点でひょっとしたら魔物達がユミエラにひざまずくオチあるかなと思ったけど、魔物達は、ふられてヤケクソになったウィリアムとオズワルドの発散の対象に、そして両思いになって盛り上がるエドウィンとアリシアの高揚感に、さらには魔王を倒す迄何の役にも立ってなかったのを取り返す為に犠牲になったのだ。
魔物を全部片付けたところでリューがパトリックを連れて来た。王国軍の方もあらかた魔物を倒したのでアドルフ騎士団長からパトリックはユミエラのところへいけと言われたのだ。
リューで全員が帰還。エレノーラは負傷した兵士の治癒に頑張っていて、最後にアドルフ騎士団長からの勝利宣言。
と言う事でユミエラはパトリックとの普通の学園生活へ。
きれいに終わったね。