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佐々木とピーちゃん・第10話

フレンチの店で佐々木はディートリッヒ伯爵を迎えた。当然のごとくハーマンも一緒にやって来る。それでフレンチが緊張していたのかと思ったが、それもあるかもしれないがもっと大物がこのあとやって来るのだ。

最初にフレンチが見えた時点でひょっとして現代日本の料理でディートリッヒ伯爵を籠絡するのかと思ったが、それは無し。

すぐに到着したミュラー伯爵と一緒にやって来たのはアドニス王子だった。これには流石にディートリッヒ伯爵も驚く。
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最初はヘルツ王国の近況について話し合うアドニス王子だったが、さて本題。ここからはさる個人の話をしよう、と言う事でマルクの件になった。アドニス王子からズバリとマルクを解放して欲しいと言い出される。とは言ってもディートリッヒ伯爵はそのままのまない。既に佐々木に条件は出してある。

しかしそれはダメだと言うアドニス王子。その理由は佐々木から話をする。佐々木の商品はアドニス王子の許可を得てマルクに卸していた物で、それをディートリッヒ伯爵に卸せと言うのはアドニス王子を蔑ろにする事になる。なるほど、それでは仕方ないと言うディートリッヒ伯爵。

とは言ってもマルクは貴族としての自分の尊厳を著しく損ねた(え?)から相応の賠償は必要だ。大金貨1000枚を寄越せ。えー、これって円換算だと幾らだ。一般的な異世界通貨の価値は諸説あるものの異世界食堂で設定されているのだと、通常の金貨1枚が10万円のレート。だとしたら大金貨は幾らだろうか。今回ディートリッヒ伯爵がただの金貨ではなくて大金貨だぞと言ったので金貨の10倍程度ではあるまい。最低でも金貨の100倍。もしそうだとしたら大金貨1枚は1000万円でそれが1000枚なら100億円になる。

これならミュラー伯爵が驚いて立ち上がるのはもとよりアドニス王子までもが驚く価値だろう。そんな感じだろうか。目安だが。

それを佐々木は事も無げに承知しました。大金貨1000枚をご用意しましょう。これには言った方のディートリッヒ伯爵も驚く。まさか何年もかけてではあるまいな。それに対して佐々木は前金として500枚を本日用意します。そして残り500枚は一週間後に。それを信じられないディートリッヒ伯爵はアドニス王子殿下も巻き込んで愚弄するつもりかと言うが、当然佐々木はそんなつもりではない。

マルクには大金貨1000枚の価値がある。彼は今後このヘルツ王国の為になる。ヘルツ王国は先の帝国の侵略を退けた(退けたのはピーちゃんだけど)が、帝国はいつかまた侵略して来るであろう。その時までにヘルツ王国の国力を高める才能がある。だからどうかマルクを自由にして欲しい。

それを聞いてディートリッヒ伯爵はそれが本当だとして異国出身の佐々木が何故ヘルツ王国に対してそこまでするのかと問う。佐々木は祖国が無くなるをのある人に見せたくないし、そして自分も含めて我々はヘルツ王国の藩屏たる貴族ではないかと言うのだ。
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ディートリッヒ伯爵、ただの悪役ではない。同じ貴族の役割だと言われて貴族の矜持を思い出す。目が覚めた。大金貨1000枚は不要だ。マルクを解放しよう。

だがハーマンは黙っていない。食い下がった。今回の件はコッホ公爵を筆頭に第一王子派の公爵レベルで話が通っている。第一王子派の公爵連が納得しなければディートリッヒ伯爵の立場に影響する。あちらの派閥の公爵達がと出されたらディートリッヒ伯爵のみならずアドニス王子も簡単には口が出せない。

そこにフレンチが入って来た。佐々木にお客様。誰かと思ったらヨーゼフだった。ヘルツ王国に用事があったから来たと言う。ヨーゼフは佐々木以外には初対面なのでルンゲ共和国のケプラー商会の頭取のヨーゼフさんですと紹介したらアドニス王子からして驚いた。

まさかケプラー商会の頭取と会えるとは我が父=ヘルツ国王ですら出来ていない事が叶うとはと身を低くして挨拶するのだ。佐々木の解説だとルンゲ共和国は経済大国でヘルツ王国とは比べ物にならない。だから現世だと経済大国の大企業のトップに発展途上国の王族が面会するみたいなものだと言うのだ。

しかしディートリッヒ伯爵とハーマンがヨーゼフに挨拶したらヨーゼフは問題はもう解決したのですかと言い出した。なんだそれは。そこにハーマンの部下が駆け込んで来た。我々が発行した債権が全部何者かに移った。と言う事でヨーゼフからの説明。佐々木が困っていたのをヨーゼフは知っていた。だからあんなに大きな取引をした。ああ、佐々木の大金貨の出どころはヨーゼフか。二人静に用意させた大量の品物を全部換金したのか。その時に佐々木に何故こんなに必要なのかを聞いたのだろう。そこでヨーゼフはハーマン商会の債権のみならずディートリッヒ伯爵が戦費調達の為に発行した手形両方全部をおさえたのだ。経済大国の大商会の力は違う。

そうまで説明しておいて、設立に協力したマルク商会のマルクさんは今どちらに?などとうそぶくヨーゼフ。
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こんな事されてはディートリッヒ伯爵(伯爵はもう解放するつもりだったが)とハーマンは直ちにマルクを解放しない訳には行かない。晴れてマルクは解放され、そして自分の為に商会が設立されたのを知る。商売相手は超大商会のケプラー商会だ。

佐々木も想像していなかったが、ヨーゼフがこんなにも大者だったとは。適当に飛び込みで大きそうな商会に行ったのに、大当たりだった。

全て済んで一息いれた佐々木。ピーちゃんとお祝いしたいね。
これで取り敢えず異世界の件はうまく片付いたが、現世日本に戻ってみたら二人静からの緊急の救援依頼。今シリーズの締めは二人静か。

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