ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する・第10話
宝石などの地下資源が底をつき始め国家としての先行きが危ういコヨル王国。以前から周辺国に狙われているが、カイル王子はこれまでの情報からガルクハイン帝国のアルノルト皇太子は民には苛政を強いないと言う見立てからガルクハインとの同盟を申し出たが、アルノルトはこれを一蹴。潰れそうな国と同盟など結ばず征服するのが自分のやり方だと。
これを嘆いたのを聞いたミシェルは、ほう自分の作った薬を活かせる人物ではないか、アルノルト皇太子はと思った。この時点では未だ「薬」が「毒薬」だと思っていた。そして以前のループでリーシェは毒薬の使い方を巡ってミシェルとは対立したままだった。
夜会でローヴァインにバレるかと思っていたけど、独りで鍛錬をしてる時もリーシェとは気づかれていない。ローヴァインには。ところが訓練生の場にアルノルトが来てしまう。アルノルトにバレない筈が無い。あとは見逃してくれるかどうかだが、見逃してくれませんでした。
お前は一体ここで何をしている。リーシェがしらばっくれても全然ダメで、リーシェが明かした候補生になった理由はアルノルトが編み出した訓練方法を体得したいからだと言う。え?それだけ?もっと何かあるのでは?
さらにカイルとの会話を聞いたと言うのも明かすが、アルノルトの考えはあの国はいずれ滅ぶ。どこの国がとどめを刺すかの話で、それを自分がやると言う考えだ。何を言ってもコヨルを攻めるつもりらしい。
だがリーシェはなんとかしてカイルを助けたかった。1ループ目で商人をしてる時にカイルに出会ったが、王族でありながら商人を尊重してくれた。薬師のループ(2ループ目?)でもそうだった。そしてミシェルの弟子になっていた時も、錬金術師の資金をなんとしてでも捻出すると言ってくれて完成した時には凄く感謝してくれた。こんな素晴らしい王子はなんとしてでも助けたい。
カイルにもリーシェはアルノルトから断れたのを聞いたと明かすリーシェ。そして自分と同盟をして欲しいと言うのだ。
次はミシェルとの対談。リーシェが錬金術と言う科学に興味を非常に持ってるのを認めるミシェル。でも当然リーシェはアルノルトの婚約者だと弟子になるのを断ると確かにアルノルトは魅力的だ、それは自分も認めると言う。
そしてとうとうあの「薬」の事を語る。薬は薬でも「火薬」なのだ。毒薬じゃなかったのか。でも日本語ではどちらも「薬」と言う文字が入るが西洋文化的にはどうみなされていたんだ。やはり薬品の一種か。
ともあれミシェルはアルノルトなら火薬を存分に活かして使ってくれる。だからミシェルはアルノルトに会わせてくれと言う。リーシェは口を濁すが、ミシェルはリーシェの気持ちを見抜いていた。会わせたくないのだろう?そして「火薬」とは何なのかも分かっているのではないか、だってそれは何かと聞いて来なかった。
3ループ目の時、ミシェルの弟子のループの時、リーシェは火薬が人を大量に殺すものであると認識してミシェルに公表を止めようとしたらしい。そこがそのループでのミシェルとの対立点。そしてそのループではとうとう分かりあえなかった。
このループが行き詰まったのに突破する鍵をくれたのはテオドール。このブラコンを利用しよう。アルノルトを驚かせるのに協力して欲しい。優秀な臣下を貸して欲しい。
自分の生み出した世界を変える「火薬」がそのまま世界で活かされるのを求めるミシェルの固執は生まれてからの自分に求められた人生の反映だったんだな。親からあんな事を言われて。でもこのループで既に父親を含めた錬金術師は戦争で死んでしまったのか。
でもリーシェは人が多く死ぬからと火薬を封印しようとする。私としてはミシェルの言い方は悪いが、人が生み出した物は人がどう使うかを考えるべきであって、それは封印するべきではないと思う。そもそもそこで封印してもいつかどこかで生まれて世界に出て来るのだから。