悪役令嬢レベル99~私は裏ボスですが魔王ではありません~・第6話
夏休みになりました。
ユミエラとパトリックは休みだけど帰省せずに学校に残って剣技練習をしていた。
教室に居ると他の女子から課題についての質問を受ける事もあった。でも女子だとユミエラとパトリックがどんな仲なんだろうとかも思ってしまう。でもユミエラはレベル上げにしか興味なくてそんな女子にもダンジョンや魔物呼びの笛をオススメしたりする。
ユミエラは最近気がついた。私の知識魔法に偏りすぎ?
と言う事でパトリックが指揮した様な軍事関係の知識を得るべく学園の図書室へ。するとアリシアが居たのでそっと隠れたものの、アリシアの方でユミエラを発見して寄って来る。以前語った様にアリシアにはユミエラが黒い化け物に見えてるからこれって勇気が必要だとは思うのだが、アリシアは素直に光魔法がの使い方はどうしたら良いのかを聞いて来る。そう言うのは怖いユミエラではなく教師に聞いたらと思ったけど、教師は珍しい光魔法についての知識が乏しく、王室の図書室にも関係する本が無かったそうだ。
と言う事で同じく珍しい闇魔法を使えているユミエラに聞いてみた。ユミエラはゲームで見たから使えたが、それを言う訳にも行かず考えた結果アリシアがこれまでに光について印象が深かった物を考えて使ってはどうかとアドバイスした。
それを聞いてアリシアはそれなら故郷でおばあさんと一緒に見た星空が綺麗だったので、あの気持でやってみると言う。王都と違って高い建物が無いから空が広く見えたと言う。いやこの世界だと王都だって大した高い建物が無いだろ。あっても少ないだろうに。
そのまま勉強をしていたら今度はパトリックがやって来た。王妃から菓子を預かったというので、じゃあ私の部屋で一緒に食べる?それを聞いて焦るパトリック。淑女が軽々しく部屋に誘うものではない。と言う事で食堂で食べるのだが、これを見た女子がまた噂話を。
夏休みが終わって武術大会の季節。ユミエラは不参加にする事にした。そりゃユミエラが出たら大会にならんから。しかしパトリックが指摘する。大会優勝者には闇属性魔法強化の護符が与えられる。いや、なんだそりゃ、そんなのユミエラにしか意味ないじゃないか。そしてユミエラは自分の知らないアイテムだから絶対欲しいと参加する事にする。学園長の所へ行って参加手続きよろしく。あ、こいつか、この賞品しかけたの。
それにしてもその時のユミエラのセリフが怖い。
自分がこれに気づかなかったら大会優勝者が謎の追い剥ぎに遭う所だったと。
後からパトリックに聞いた。もともと護符は国王からユミエラへ渡す様にと学園長に渡されたものだそうだ。はめられた。おかげで貴族や軍人の見世物だ。人気者は辛いわ。
剣術部門のトーナメントはくじ引き。ユミエラは右ブロックとなった。エドウィンとウィリアムは左ブロックなので当たっても決勝戦。そのウィリアムが夏休み中にレベルを上げたから以前みたいには行かないぞと言って来る。レベル20だそうで、そんな程度には興味なかったが、何をやったのだけは興味あったので雑談三種の神器を動員したけど駄目。とは言えウィリアムは騎士団長からユミエラのレベル99が本当だと聞いて疑ったのは悪かったと謝罪される。おや?ちょっと見方が変わった?
武器の剣が折れたりするとそこで失格。そんなルール。
ユミエラは相手に手加減して少しは花を持たせようとしたのだが、軽く振っても壊れない剣を調達したのだが、相手は全部棄権して決勝戦へ。
左ブロックはウィリアムが勝ち上がって来た。ウィリアムが持ってるのは特別な大剣。ゲームの終盤で見たのをもう持ってる。コネで入手したのか。でもウィリアム、剣に振り回されているぞ。レベルに見合わない剣など持つから。そこでユミエラは見せ場を作るかとパトリックみたいに受けて流そうとしたのだが、剣自体はユミエラの方が脆弱。これでは剣が折れてしまう、まずい、ユミエラパンチ!
ワロタ。
素手でウィリアムの大剣を折ったが高速だったから誰の目にも見えずユミエラの剣によってウィリアムの大剣が折れたと思うだろう。ただ独り騎士団長を除いて。
大会後半は魔法部門。ユミエラは最後なのでじっくり見ていた。魔法部門はパワーだけでなく多彩さや正確さが採点される。だからユミエラに話しかけて来たオズワルドには有利だった。オズワルドも夏休み中に訓練していた。そしてオズワルドもユミエラのレベル99を認めて誤解を謝る。こっちも少し見方が改善したね。
アリシアはユミエラのアドバイスを貰って光魔法をうまく使える。これには会場から感嘆の声があがって評価も高く88点。
続くオズワルドは四属性全てをうまく繰り出し、採点官から最高得点の100点を貰った。これはもう超えられまい。最高点を出しても同じ。
そしてユミエラの番。パトリックは競技場の一番後ろから見ていた。これに対してユミエラが応える。そこからでも見える様に「頑張るから」。これを察知したパトリックが恐れをなして隠れたぞ。
ともかくユミエラはレベル99の力をとくと見るが良いとまたもブラックホール。これって前回空気を吸い込んで大変になった奴では。案の定その後にプチ台風発生。強烈な嵐に会場は悲鳴が溢れて意外な展開となる。もういい、やめてくれ、300点やるから。
ワロタ。
と言う事で優勝賞品の闇属性強化の護符がユミエラへ。学園長が本当にそれが必要かと言うので世の中には価値の分からない人が居て困ったものだと。でもその後パトリックに見せても同じ事を言われて怒りのユミエラ。