ダンジョン飯・第1話
「そう言い残すと男は塵となって消えた」
ああ、これがあの有名な一場面の大本なのか。でもならばあれと同じポーズの絵で言って欲しかった。「今日も一日がんばるぞい」以来の「あの一場面か」な作品。
タイトルどおりにダンジョンでごはんを作って食べる作品だろうと思ったが、最初が切羽詰まっている。ダンジョンでレッドドラゴンと遭遇して、でもこのパーティーなら負ける要素が無いとかフラグを立てて、空腹で集中力を欠いてあわやパーティー全滅。主人公のライオスの妹ファリンが身を挺してドラゴンに食われながら全員をダンジョン外に飛ばして助かった。
ここからどうやってダンジョン飯になるだよと思ったが、まずパーティーから二人抜けちゃう。ライオスの考えではファリンは飲み込まれただけで(噛み砕かれない前提)ドラゴンの腹の中に居て、消化さえされなければ何日かは生きてる筈。だからそれを救出に行く。当初はその費用を工面する為に残ったマルシルとチルチャックをパーティーから出して、武装を換金してそれにしようとしたが、二人はライオス一人に行かせられないと一緒に行く事になった。それは良いとしても相変わらず金子の準備が無い。食料が調達出来ない。だからライオスはダンジョンで現地調達する事にした。
ダンジョンの中には生態系がある。と言う事は、肉食魔物→草食魔物→植物と言う食物連鎖もある訳で、その中で食べられる物を食べる。この提案にマルシルはウェっとなったが、一応付いていった。
早速入った中で何か食べようと先ずはキノコ魔物を倒し次にサソリ魔物を倒し、これを料理しはじめた。これに興味を持ったのがドワーフのセンシ。魔物料理をするとは珍しい。実はセンシは魔物料理が得意なのだがみんなが忌避するから魔物料理仲間が欲しかったみたいだ。センシのおかげでキノコとサソリその他を入れた大サソリと歩き茸の水炊きが完成。みんながうまいうまいと食べるのでマルシルも恐る恐る食べたら「うわ!美味しい!」これが番宣で出ていた場面か。
センシはライオス達が地下に潜る事情を聞いて、レッドドラゴンの料理は一度やってみたかったと言う事でパーティーに加わった。メチャクチャ心強い味方が出来たな。
第一階層の次は明るくて埋没した城の最上部がある地域。ここでは植物を食べる事にした。植物ならあまり抵抗が無いかもしれないが、この世界の植物は人間を食べたりするからとウェっとなるマルシル。
異世界の魔物が現世の生物と同じ生化学などで説明出来る物だと仮定すると、消化されたらアミノ酸レベルまで分解されているので人間もへったくれもないから安心しろ、マルシル。
こうして今度の食事は植物を使ったタルト。しかし甘くなくてしょっぱいのか。
のんびりダンジョン飯も良いのだが、ライオス達の本当の切羽詰まった目的はファリンの救出の筈で、その割にには危機感無いね。大丈夫なのか。