ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する・第1話
いや、悪役令嬢じゃないじゃん。
冒頭は黒い軍服の軍隊が王宮と思われる所に攻め込んで来る。戦争で相手国の王族を討ち取るとか、古代の戦争か。そんな国家間の戦争、中世からこっちほぼ存在しないが。特に一定程度の大きさの国の間では。
そしてタイトルが悪役令嬢なのに近衛兵の一人がどうも主人公っぽい。あれ?元令嬢なのでは。そして黒い軍服の男によって殺される。これが後からの説明ではループ6回目の出来事。
リーシェはまたも時間を引き戻されてディートリヒ王子から婚約破棄される場面に戻った。王子から宣告されたらあっさり、あそうですかと退出。歩きながらこれ迄のループを回想する。一回目はドロドロの姿を商人に拾われて商人としての楽しさを覚えた。だが戦争に巻き込まれて死亡。二回目は荷物をまとめているうちに商人とは会えなくなってしまって荷物の中にあった本を参考に薬学を学んだ。だが戦争に巻き込まれて死亡。三回目学問の道を選んだ。だが戦争に(以下略)。あれ?これみんな相手の男がイケメンじゃない?実は逆ハーレム物?四回目は侍女、六回目が男装した騎士。五回目は何だったんだ。それから六回目は騎士と言うか王族を守る近衛兵みたいだが、それってあのクソ王子を守る人生を選んだの?
今回が七回目。今迄は全部王宮の正面から出ていたので、ループを変えてみるつもりで別の方向へ向かった。そしてその時にガルクハインの皇太子アルノルトとぶつかる。過去のループを知っているリーシェは思わずアルノルト皇帝と叫んだ。何しろこのアルノルトこそ過去6回のループの中で戦争を起こしその戦争でリーシェが死ぬと言う元凶なのだ。ところがこの時点でアルノルトは未だ皇太子。リーシェは無礼を詫て立ち去る。関わってはいけないとばかりに。
しかし裏から出るのかと思ったら、なんとリーシェ、バルコニーから飛び降りるのだ。これを見てアルノルトはおもしれー女と思ったらしい。馬を用意させる。多分後を追うのだろう。
リーシェが自邸に戻ったらディートリヒ王子が来ていた。一生懸命考えた悪口をどうしても言いたいと。でもリーシェはディートリヒに用は無い。けんもほろろの態度に周囲の人々はディートリヒを嗤う。マリーが進み出てディートリヒを庇うが、実はこのマリーが自家を守る為にリーシェを悪者にしたのだ。うーん、これって悪役令嬢の範疇に入るのか?レッテルこそ悪役令嬢だけど本人は別に何も悪い事をしてないんだけど。
リーシェは二人を置いて立ち去ろうとした時、近衛兵に肩を掴まれたと思ったそのタイミングで目の前にアルノルトが現れて、これはヤバいと咄嗟に近衛兵の剣を奪って防ぐ。いくら本気ではないと言っても俺の剣を防ぐとはこれは益々おもしれー女だ。
そんな訳でアルノルトはリーシェに求婚する。