薬屋のひとりごと・第10話
冒頭屋根で酒を飲んでる人物は背格好から壬氏かなと思ったが、その後の阿多妃の胡服っぷりからやはり阿多妃の方か。壬氏はあんな飲み方しないだろう。
前回の堀で水死した侍女は後宮の噂では自殺と言う事になっていた。しかも里樹妃に毒を盛った犯人と言う事にされている。毒が入っていたのは玉葉妃の皿だったけど本当の狙いは里樹妃って事が下にも知られている?
では何故阿多妃の侍女がそんな事をしたのか。上級妃は四人となっている。何故四人が枠かは知らないが。阿多妃はこの時代としてはアラフォー(35歳)だからもう若くない。すると後宮には新しい上級妃が迎えられるだろうが、枠は四人。誰かが外されるとしたら年増の阿多妃。だが里樹妃が排除されたら枠はそこに一つ開く。里樹妃は未だ幼いから除かれても誰もあまり何も言わないだろう。だから阿多妃に忠誠心が強い侍女がやった、そんな形にされている。小蘭の後宮噂話は役に立つ。
翡翠宮で本日はお茶会。里樹妃が来るので。妃同士のお茶会は腹のさぐりあい。里樹妃にそれが出来るか分からないが。対面してると当然里樹妃の侍女も見える。あの毒見役はもうかなり殊勝になってるみたいだ。最初は他の里樹妃の侍女も普通に見えて、里樹妃へのいじめは無いのかなと思ったのに、たまたま玉葉妃が蜂蜜を入れるお茶を出した時にそれが発覚。
確かに里樹妃は以前は青魚でアレルギーを起こしていた。でも蜂蜜もそうなの?蜂蜜入りの茶が出た時に里樹妃の顔色が変わり、背後の侍女達がまた好き嫌いしてと笑っている。あ、駄目じゃん、他の侍女は心を入れ替えてないじゃんと思う猫猫。
目ざとく里樹妃の様子を見ていた猫猫は毒見で玉葉妃にそれとなく駄目ですと合図を送るから蜂蜜入りのお茶は替えられた。
片付けの時に猫猫はよくある放り出しされて、外に出てみたら壬氏。お茶会はどうだったって、これ開くのを陰で手引したのはこいつか。お茶会の様子を猫猫から聞きたがる。仕方ないので話すが、特にこれと言った事はございません。それじゃあと今度は阿多妃の柘榴宮にお手伝いに行ってくれと頼まれた。ただの手伝いじゃないよね。様子を見ろと言う意味だよね。
柘榴宮の侍女頭の風明登場。前回壬氏に報告されていた腕に火傷を負っている人物。それを猫猫も目に入れる。すると彼女がここ最近の謀略の人物か?でも柘榴宮で猫猫に接する風明はとても人当たりが良い好人物に見える。以前の経験から見た目だけでの判断は出来ないと思う猫猫。風明、どっちに転ぶかな。やはり本当に謀略の中心人物か。そう見せる展開だけか。
柘榴宮に居たら蜂蜜が大量にあるのを知る。風明の実家で養蜂をしてるかららしい。
そんな様子を猫猫から聞いた壬氏が今度は無理矢理手で蜂蜜を猫猫に舐めさせようとして迫ったが、ここは玉葉妃が睨みつける。
しかし蜂蜜が何度も出て来て猫猫は何かの繋がりを感じた。里樹妃が蜂蜜を嫌う、風明の実家が養蜂をしてる。色々要素が重なって来た。
と言う事で蝋梅の咲く金剛宮の里樹妃の所へ。高順が行くからとの事で里樹は壬氏が来るのかと思ったら猫猫でした。まあ知らぬ侍女ではない。だから話は一応聞く。猫猫からの質問は、蜂蜜で何かあったのか。話を聞いたら乳児に蜂蜜を与えたせいでボツリヌス症になって死にそうになると言うアレだ。当然里樹妃自身は未だ乳児だから何が起きたかは知らないが、あれ以来里樹妃に蜂蜜は厳禁となったのだ。
そしてもう一つの問いかけ。風明とは面識があるのか。これも里樹妃は顔に出たな。でも何だろう。確かにあの時に里樹妃はあの毒見役だけ連れて柘榴宮には来たが。
さらに知る為に猫猫は高順に後宮の古い出来事を知りたいと言う。そう願って過去の記録を高順に頼む。そして開いてみた17年前の記録の中に、例の阿多妃と今上帝(当時は東宮)の間に男児が生まれた事が書かれており、まあこれは知られている記録。しかしこの子は死んだと言う記録。そして先帝と皇太后の間に子供が生まれたのと同時期。つまり今上帝の弟と同年齢。うん、それ取り替えられた可能性あるんじゃ。時期が合いすぎて。
その時の医官が羅門。おい、猫猫の「おやじ」ではないか。
色街の薬師にしては出来すぎと思ったが、後宮の医官だったのか。すると猫猫が里帰りした時に羅門が放った言葉「因縁があるね」は、あの時は猫猫自身が後宮から羅門に預けられたと思ったけど、因縁があったのは羅門の方なのか。