16bitセンセーション -ANOTHER LAYER-・第5話
コノハがまた現代に戻ってしまった。周囲の人間、ぼーっと眺めてるだけじゃなくて普通は救急車呼ぶだろ。結果的には呼ばなくてよかったんだけど。
ここでもうコノハはもう大体法則に気づいていた。あのおばあさんがくれた古い美少女ゲームを開けたら過去に行ける。でもこの時点ではタブレットの絵を見せたら自分がメインキャラデザイナーになれたと思っていた。でもあの頃の板タブとWindowsとPhotoshopでは今みたいな絵を描くのは大変だよ。板タブで線を引いてもPhotoshopだとガタガタになるから。
しかし、さらに気づいた事がある。コノハが過去に行って戻って来ると棚から美少女ゲームが減っている。なんだろう。ここから割合飛躍した発想をするコノハ。多分正解の気もするが、コノハが過去を改変してリリースされる筈だった美少女ゲームが出なくなっているのだろうと。あんな、サブでやっていただけで過去が改変?いや、アルコールソフトが生き延びた事で生き残れなかったソフトハウスがあるのかもしれない。市場はパイの奪い合いだからね。
そして調べてみると開封したソフトの発売日にタイムリープしていた。さっきまで居た日時に一番近いソフトと言う事で最初は自分が最初から持っている「ナチュラル」を開けてみたが反応なし。だからおばあさんがくれた中から一番近い「Kanon」を選んで開けてみる。見事にその年月日にタイムリープ。前回の3年後。でも消える瞬間を店員に見られたし、他の意味ありげな客にも見られた。
但しアルコールソフトがあった所に行ってみたら建物が変わってコノハが現代で入ってるビルになっていた。おかしい、と思っていた所に運良くメイ子が通りがかってコノハをみとめてくれる。だからこのビルに入ったアルコールソフトに案内してくれて、かおりにも再会出来た。
アルコールソフト、コノハが参加した「HOROSCOPE」がヒットして会社が大きくなったのだ。そして社員も増えている。アルコールソフトに入った時点だけならコノハの方が先で、伝説の幽霊スタッフさんになっていた。
守はメガネ男子になってプログラマーとしてちゃんとやっていた。守だけは秘密を知ってるのでこっそりとタイムリープするタイミングを教える。俄には信じられなくとも、法則だけは理解する。
そして社長は会社が儲けたせいで典型的なちょっと儲けた社長の様子になってる。
「すごい事言っていい?」それ、女子無駄の「女子高生の無駄づかい」の決めゼリフだ。
「HOROSCOPEが....」ここまで言っててっきりアニメ化かなと思ったけどコンシューマーゲームになるのだそうだ。うーん、コンシューマーゲームに興味無かった私としては全然凄い事に聞こえない。でもスタッフがみんなびっくりして喜んでいるのでゲーム会社としては凄い事なのだろう。
ただ、それを提案して来た奴市ヶ谷が胡散臭い。
一応業界で名前が売れてるみたいだけど。
市ヶ谷の嵐が済んだ後でコノハは守にタイムリープの法則をもっと詳しく言うが、タイムリープのたびに棚のソフトが消えるのが気がかりだと告げる。歴史を変えちゃってるのではと。でもコノハ、前回は守に歴史なんて変えて良いんだよと叱咤激励したばかりじゃないか。自分の事になると怖気づくか。
でも守はおまえはなんのためにここに来たのかとコノハに言った。悩むコノハ。
コンシューマー化でかおりが分担を主導。その中にコノハは入らない。そして小声で雑用係を目指した。それでもアルコールソフトに居るのは満足みたいだ。
守は父社長に本当にコンシューマー化するのかと確認するが、社長はノリノリ。市ヶ谷に呼ばれたら喜んで飛んで行った。最近蚊帳の外だったのでやっと主導権を持てるのが嬉しいらしい。
残った守はゴミ捨てに出たコノハと話をしてるうちにコノハがうっかり転んでゴミを散乱させる。その中に市ヶ谷がやってるコスプレクラブのマッチが。これはやはり怪しい。