Helck・第17話
ミカロスに奪われてしまった勇者殺しの剣。そしてミカロスは瞬間移動によってヘルクの後ろを取り、勇者殺しの剣でヘルクを貫く。ミカロスとしてはこれで殺そうとした様だが、ヘルクは瞬時に察知して辛うじて致命傷となる場所をかわして肩を刺されただけだが、それでも勇者殺しの剣の威力は凄まじく、何をされても痛がらないヘルクは激痛で倒れ込んだ。
剣先を逸したと言っても勇者殺しの剣で刺されればいづれ死ぬだろう。だが今ここで殺してさしあげましょうとミカロスは剣を振り上げた。この時点でアン様が味方だったら防いだろうにと思っていると、防いだのはクレス。自我を取り戻したクレス。ここで勇者殺しの剣は折れるのか。アンに渡した折れた勇者殺しの剣はこれか。
しかし王が命令を口にする。反逆者ヘルクを殺せ。折角自我を取り戻したクレスだったのに、この命令にまたコントロールされてしまった。命令に操られてクレスは勇者殺しの剣の先の方を掴んでヘルクへ。ところがヘルクに近づいた所で何か呟いたかと思ったらその剣で自害してしまった。
みんなの為、平和の為にクレスは戦っていたのに。魔王も魔物もここには居ない。なのに何故クレスは死ななければならないのか。自害したクレスに貴族達は罵声を浴びせる。役立たずのゴミクズが!
とうとうヘルクが怒った。もう誰も制御出来ない。覚醒戦士は近づく事すら出来ない。あまりの憎悪の嵐にエディル達も身動きがとれなくなってしまった。その中でアリシアだけがヘルクを抱きしめられた。ごめんね、ヘルク。
ヘルクの憎悪の嵐は止まった。一方で覚醒戦士は再度動きだす。だからヘルクを何とか助けようとアリシア達が防戦。その中でヘルクは意識を失った。
おお、ここからヘルクが助かって、でもみんなが翼の戦士になってしまうのはどう言う展開なのだろう。
ヘルクは気がついた。起きてみたらどこかの地下だった。そこにはあの赤いマントと勇者殺しの剣とリンゴが置いてある。微かな記憶では自分が動けない時にアリシア達が戦っている場面が浮かんだ。
フラフラになりながら外へ出る。みんなはどこに居るのか。それを見かけた二人組が史上最高の賞金首だ、よーし狩ってやるぞ。その二人組の言葉からアリシア達が戦ってヘルクを守ったのが分かる。
守れなかった。クレスのみならずアリシア達も守れなかった。大事な人達を誰一人助けられなかった。激しい後悔にさいなまれるヘルク。
それに近づく大きい方の男。石の棍棒を振り上げてここで殺してやる、おまえの仲間もいづれ後を追うだろうと言うので、これでヘルクはアリシア達が未だ生きてる事を理解する。気力が復活するヘルク。石の棍棒ごとき叩き折る。
大きい方の男はこれで理解した。こいつはとんでもない奴だ。呆然としながらおまえの仲間は公開処刑になるだろうから未だ生きてるだろうと答える。小さい方の男、まだヘルクの強さを理解してないが、大きい方からやめろと窘められる。
こうしてヘルクはアリシア達を助けるべく走り出す。
うーん、今回もアン様の出番無し。