暴食のベルセルク・第1話
持っているスキルが暴食と言うお腹が空くだけの役に立たないものだと嘆くフェイト。戦う力も無いので門番をやっていたが、それも聖騎士のブレリック三兄弟からはいつも見下されて酷い目に遭っていた。そもそもこのブレリック三兄弟が酷い連中なのだ。
だが同じ聖騎士でもハート家のロキシーは違った。いつもフェイトの事を気遣ってくれ、ブレリック三兄弟がフェイトに暴力をふるっているとそれでも聖騎士かと止めるのだ。
ある晩、フェイトは盗賊か何かが動いているのを見かける。すぐさまロキシーに通報。ロキシーは賊を片付ける為に出動。門番はフェイトに任せた。だが手負いで逃げて来た盗賊が居る。驚いたフェイトだが、ロキシー様に任された門番、相手は手負いでもあると門番の槍で一突き。何とか盗賊は倒せた。だがこの時に声が聞こえる。
「暴食スキルが発動します。スキルに鑑定と読心が追加されました」
暴食ってそれかよ!
最初は何の事かと思ったフェイトだが、ロキシーの心がなんとなく読めた感じがする。こう言うスキルがあるなら魔物を倒せるかもとフェイトは武器屋に武器を買いに行った。だが武器屋はフェイトの持参金を見て掌返し。そこに転がっているなまくらなら売ってやると言う。ああ、ここで鑑定スキルが生きるな。
その中の一つの剣が気になる。そして剣の声が聞こえる。フェイトは銀貨二枚を置いてそれを買った。
期待どおりにこの剣はただの剣ではない。魔物に出会っても一撃。そしてまた暴食スキルが発動。大量のゴブリンに襲われるが何とか全部倒した。暴食スキル大発動。ステータスも上がったぞ。
倒したゴブリンの耳を換金して街を歩いていたら子供を引っ張っている怪しげな男と遭遇。読心のスキルで子供の「助けて」と言う声が聞こえた。助けを求められたフェイトは黙っていられずに後を追った。どうもこいつはラーファルが「婦人の体を手に入れる研究」の人体実験に使われる為の女の子を攫ったのではないか。