16bitセンセーション -ANOTHER LAYER-・第1話
噂は聞いていた。主人公が美少女ゲーム華やかなりし頃にタイムリープする物語。
冒頭でもうタイムリープしていた。画角が4:3で分かりやすい。時代は未だWindows95が出ていないどころか、Windows3.0はあったがWindos3.1が未だだった時代の1992年。
話は現代に戻って、美少女ゲーム大好き少女の秋里コノハは念願かなってゲーム会社に勤めていた....念願がかなっていない。今の時代、コノハが憧れていた美少女ゲーム最盛期とは全く環境が変わっていて、PCゲームの中小ソフトハウスは低予算のゲームしか作っていなかった。
次のゲームも「いらっしゃいませ!催眠人妻サロン」と言う美少女からは程遠い内容で、メイン絵師は絵柄が古臭いとかキャラが可愛くないとか叩かれて心折れ、コノハはそのメイン絵師の下でサブイラストレーターとしておっさんの背中に色を落とすだけの作業だった。
コノハはプライベートでもイラストを描いてイラストサイトにuploadしていたが、449位にランキングが落ちていた。今回の絵はよく出来たと思ったのに何が駄目だったのか。うん、自分がよく出来たと思うのと、それがウケるかってかなり齟齬あるよね。やはり描きたい物を描くのが気楽なのでは。
そんなコノハの夢は自分の描いたキャラのゲームが棚にならぶ事。
この子を絶対人気ヒロインにしてみせる!!!
良いね、こう言うの。
コノハがどんなに提案しても社長からは「大作つくって皆が買ってくれる時代はとっくに終わってるんだよ」と言われる。事業環境がこうなってしまってはどうにもならない。いや、コノハが電車内で見たFGOとかマギアレコードとかなら別だが。
そんなある日、昼休みに食べ物を買い出しに出かけたコノハは中古ゲームショップを発見する。こんな路地にこんな店がと入ってみたら、そこはおばあさんが店番をしていて、そして過去の名作ゲームが100円でワゴンセールされていた。ああ、懐かしいのばかりだ。100円だったら私が買い取っちゃうよ。
でもコノハは憧れのゲームがこんな状態ではいかんとおばあさんにゲームの良さを熱弁する。その熱意はおばあさんには伝わった。もうお昼休みの時間が終わっちゃうのでコノハは会社に戻る。
その日の夕方、会社をあがってからコノハはおばあさんにお土産を持って行ってみたが、ゲームショップBIBIが入っていた建物はテナント募集で空っぽになっていた。いや、昼から夕方でこんなに空っぽになる訳が無い。おかしいとコノハが手をかけたら扉が開いて中に入れた。そこにはおばあさんが残したと思われる紙袋が置いてある。
紙袋の中にはおばあさんに話した過去の名作ゲームが入っていた。その中の同級生のパッケージを開いてフロッピーを手に取ってみたら何か強い光が。ここで世界が変わった。いや、店変わってないけど。
外に出たらそこは30年前の秋葉原。
場面が変わってどこかのソフトハウス。98で開発して5インチ(3.5インチじゃない)フロッピーを使っている。懐かしい黒を背景にしたCUI画面。って声優さんの声が堀江由衣さんと川澄綾子さんと言うのは、過去のゲームにつなげる起用ですか?
その中でメインプログラマーの六田守は学生服を着てるが(15歳)、親の会社の手伝いで仕方なくやってるらしい。外でコーヒーを飲みながらぼやいてる所にコノハが駆けて来た。これがコノハがこの時代のゲーム会社に入るきっかけなのだろうが、どうなって行くのだろう。冒頭でも書いた様に未だWindows3.1も無い時代にコノハは絵が描けるのか。
※私はDOS時代にはほとんど描かなくて(MAGで描こうかなと思った時代もありました)、Windows3.1+32bit拡張機能+Photoshop3.0+ペンタブレットから本格的にCGをスタートした。