好きな子がめがねを忘れた・第6話
三重がハガキを睨んでいる。オリジナルスイーツプレゼントと見えたので何かの応募だろう。小村が声をかけると「見て見て」と嬉しそうにハガキを見せてくれる三重の反応がかわいい。
キャンペーンのポイントが溜まったので応募するそうなのだが、一つ問題が。締め切りは明日まで。今日迄に投函しないといけない(普通は期限は消印だと思うが)。
ポストは郵便局の前にあるけど、郵便局はちょっと離れていて三重が日常的に通る場所ではない。そして今日もメガネを忘れている。
と言う事で小村は一緒に行ってあげる事にした。それを聞いて喜ぶ三重の顔を見られたらこれで万事OKの筈だった。でも小村は呼ばれた。今日の放課後にゲームしに行かないかと。小村の好きそうなゲームだった。一瞬小村は行く行くと言いそうだったが、今日は三重を郵便局に送るのだ。だから今日は用事があると断る。でもこの一部始終を三重が聞いていた。目は悪いが耳は良い。
どんよりどよどよ。
自分のせいで小村が好きなゲーセンに行けない。
と言う事で、三重は一人で大丈夫。今日はコンタクトしてるからと三重は見えないのに見栄をはるのだ。三重のこのたまにやる見栄張り面白い。
ここから三重の小村に対する見栄が始まる。国語の時間に読めと言われても画数の多い漢字が見えない。ごにょ、と言って誤魔化した。
移動教室。友達から一緒に行こうと言われても一人で行けるところを見せようと断った。いや、移動教室に誰かと一緒に行くのは別にいいじゃん。三重は第二を第一と見間違えて行ってしまった。それに小村が気がついて追いかける。小村は気づいてないフリをしたけど、また見栄はっちゃった。
でもここで三重は覚悟して本当は見えなかったと白状。そして小村が八坂に誘われたのを断ったのを聞いて、自分に気にせず行って欲しいから言ったのだと。でも行って欲しいけどこうやって一緒に居ても欲しい。独り占めしたくなっちゃう。これには小村もドッキリ。
でもここで気がついた。郵便局に行かなくてもコンビニにポストがあるじゃないか。ローソンだったっけ?
新学期が始まりました。小村達も二年から三年生に。三重と同じクラスになれてよかったね。そして始業式の日、皆勤賞の表彰がある。三重と小村、皆勤してたのか。でもまたもメガネを忘れた三重は目をしかめている。三重を知らない人たちは怖いと言うのを聞いた小村は何とか緊張をほぐしてやろうとしたけど、緊張をほぐすツボがあるよと言ったら見えない三重は押してと頼んで来た。おまえら、表彰待って立ってる時に何やってるんだ。
新学期の初日、席替えと言うか、新しい席を決めるくじ引き。二年の時は一年間同じままだった。今回も同じ担任なので多分一年間同じ。と言う事は、三重の隣になれなかったら一年間駄目じゃん。なのに小村は自分がそう易易と隣になれるとは思っていなくて三重の隣が優しい人だったら良いねと思ってる。
小村は二年と同じ窓際一番うしろ。一方で三重は一番前。隣は東だった。三重、小村がどこなのかは気にしてくれている。そして来たぞ、番号を見間違えて違う場所に席を置いてしまった案件が。
と言う事でその隣の一番前に。小村の隣に来た火渕と言う子は結構優しい。小村が苦悶していたら大丈夫?と言ってくれた。そしてこの火渕さん、やはり駄目だと席を立って一番前の三重に自分は目が悪いから変わってくれない?と言うのだ。三重、良いよと即答。これでめでたく三重は小村の隣に。