悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。・第1話
始まって一分以内、少女がゲームをしに帰宅を急いでいる、と言う描写で、ああそうか悪役令嬢物かと言うのは分かった。でもタイトルをまともに見ていたらそこで気がついた筈。長いので「悲劇の元凶」までしか見ていなかった。
今回は令嬢どころか第一王女。プライド・ロイヤル・アイビーは8歳の時に前世の記憶が蘇る。例によってプレイしつくした乙女ゲームの中の悪役ヒロインである事に気がついた。このままでは悲劇的な結末を迎えて殺されてしまう。10年後に。
いやあ、ここでちょっと軽いショックを受けた。
自分がもう完全に老人なので「10年も生きられたら、後期高齢者で別に寿命だなあ」とか思ってしまったのだ。これは酷い。
でも作中の主人公は未だうら若き18歳(だった)。発端は自分の身を案ずると言う点かもしれないが、ゲーム(君と一筋の光を、略称キミヒカ)のストーリーを思い出しながら自分が最強外道ラスボスになると周囲の人達をみな不幸にしてしまう、それはダメだ、と思って能動的に何とかしようと行動して行く。最初の方でプライド王女が何かすると侍女や衛兵がビクッとするのは何だろうと思ったけど、以前は酷い王女だったんだな。
手始めは父の王配殿下が馬車の事故に遭うのを未然に防ぐ。その直前の「妹」の件を知らされずとも「予知」した事で王位継承者の証拠となる予知能力がある事になっていた。この辺がちょっと大変かも。ゲームで起きた事は記憶してるから「予知」出来る。でもゲームと流れが変わった場合にはそれは効かない。この辺がこの先で何かあるかもしれない。
まずは「弟」の件。瞬間移動の特殊能力に目覚めたと言うので王室から無理矢理王女の義弟として王女を守れと言う命令を受けて家族から引き剥がされて来た。現代の感覚だと酷い話だが、こんな感じの文明レベルならあってもおかしくないだろう。
ところが最強外道ラスボスのプライド王女は従属契約書と見せかけて隷属契約書にそのステイルにサインをさせる。これにサインしたら母親に公式に会わせてあげようと甘言を弄して。その後は何を理由にそうしたのかは分からないが、隷属契約のせいで行動を縛られたステイルに母親を殺させるのがゲーム内での展開。本当に外道だな。
そればかりかプライド王女はこの不憫なステイルを自分が守って行くと抱きしめるのだ。これに応えてステイルも自分は姉上を守ると決意する。お、一人籠絡出来たかな。