ワールドダイスター・第6話
前回の流れと今回のサブタイから何がどうなるかは概ね予想はついていた。
だからここながいつどう言うタイミングでそれを思い知る事になるんだろう、かわいそうにと言う感じで見始める。
チケットは完売御礼。初日のここなは緊張していたが、八恵からあれだけ練習したんだから大丈夫ですよと励まされる。そして舞台が始まる。そうか、ここは取り敢えず無事に終わるのか。
ここなはこれで一安心した。でも柊が良さそうな顔をしていない。どうでしたかとここなに聞かれて基礎練習しろとしか言わない。静香も何か言いたげだったのに、ここなは八恵との歌の練習があるからと聞かないで行ってしまう。
会場で物販があったからそこで思い知るのかなと思ったけど、そこでは特に無し。
劇団シリウスのアラジンと魔法のランプの評価は上々だった。観客も満足しているし、評論家の受けも良い。でもぱんだと知冴はそう思っていない。だから柊の所へ行く。今回の配役は八恵をダイスターにさせる一歩。それは劇団シリウスの為である。でもぱんだに言わせると今のアラジンと魔法のランプは劇団シリウスの為になっていない。ここなを捨て石にするこの状況は納得出来ない。
静香が改めてここなに今の演技の事を言う。ここなは八恵の為にしか演技していない。八恵を引き立てる事しか考えていない。でもここでここなは静香の声をちゃんと聞かずに逃げてしまった。
この時から静香の姿が見えなくなる。
静香が未だ帰って来ない。いや、帰って来ないのではなくて消えたんだよ。ここなの「センス」が消えたんだよ。
そしてとうとうここなが気づく時が来る。それは舞台の上で突然気がついた。サブタイのとおり誰も私を見ていない。そう思ったらセリフが途切れてしまった。ここは八恵がうまいアドリブで乗り切った。
終わってから八恵が大丈夫ですよ、何があっても自分が支えると言ってくれたが、もうここなは以前のとおりには出来ない。幸い翌日は舞台の無い休日だったから柊からはちゃんと休めと言われた。
でも休んだだけじゃ取り戻せない。一人隅田川のほとりで佇んでいた時にランニングをしていたカトリナがそれを見つける。カトリナの自分はワールドダイスターになるつもりだ、その為には自分を信じてやるべき事をやるんだ。でも主役が頑張らないでどうする。脇役の自分達がどうにも出来ないじゃないか。シリウスで主役を努めたらワールドダイスターへの一歩じゃないかと。これで静香の言葉を思い出した。約束したんだ。
カトリナちゃん、ありがとう。
そしてシリウスに戻ってシャモから嘗ての柊の話を聞いて踏ん切りがつく。柊のセンスは役者の適性を見極めるもの。その柊があなた達を選んだのだから、大丈夫。自分のセンス=静香は舞台の上で示される。そして向かった舞台にはスポットライトだけが輝いていたが、ここなの決意に答えた形で静香が現れた。
改めて役作りを一緒に考えよう。