女神のカフェテラス・第7話
え?ちょっと待って。前回マスター就任二ヶ月のお祝いだったよね。
それなのに一年なの?
あ、ひょっとしたら隼と一緒になったのは未だ二ヶ月程度だけど紅葉がFAMILIAに来てから一年って意味か。分かりにくかった。
前回不穏な電話のあった紅葉。今日は起きてからやたらとみんなに感謝しまくっている。白菊の朝食が美味しかったと言うのはまあ分からないでもないが、それでも白菊が「あれ?」と言う顔をして、流星とか桜花とか妙に褒めるので隼が何かおかしいなと気づく。隼は未だマスター就任二ヶ月経った程度なんだが、随分の人間の観察眼とか人生とかもういっぱしの大人になってる。それが今回生きる。
隼が夜にコーヒーを淹れてる所へ紅葉がやって来るが、その紅葉にズバリと聞く。この店をやめるつもりか?今日の紅葉の言動が今までと違う事に気づいてるのだ。
家を出て行くと言う紅葉に何だかそっけない隼。今までお世話になったお礼におっぱいもんどく?とか言うが反応しないから自分で照れてしまった紅葉。これで男性ファンがいたんだけど、と過去形に。じゃあバンドも解散なのか。
今までのお礼と言うのなら明日の定休日に自分とデートしてくれと言う隼。多分普通のデートじゃないよね。そしてそれを聞いていた誰か。
雨の定休日、隼と紅葉がデートに出かけたと言う話が桜花からもたらされる。出かける時に何も抵抗なくこれからデートだと言って出たらしい。そう言ったと興奮して話す。桜花はこの時初めて聞いたし、それを聞いた白菊と流星が驚いていたし、残ったのは秋水だけで、昨晩あれを聞いたのは秋水か。
でも行った先はどこかの喫茶店。そして隼は紅葉からコーヒーの淹れ方を聞いてメモしていた。紅葉がデートだと言うから来たけどこれは何だと言うが、隼の言い分ではFAMILIAで話せないだろうと。4人から何故そんな事をしてるのか詮索されない為?多分それ以上の意味はあると思う。
不機嫌そうな紅葉にショッピングにでも連れて行って欲しかったのかと言う隼。それに対して紅葉はあんたになんか頼む頃はひとつも無いと反発。これ頼みたいと言う裏返しになるのでは。そして他に何かおばあさんが言っていた事はあるかと聞かれて、どんなコーヒーを淹れても飲む人の心がここにあらずじゃ意味ないと言われたのを思い出した。
FAMILIAに戻って隼は紅葉にコーヒーを淹れ直して貰った。さっきの喫茶店のがまずかったからと。ああ、これ紅葉の淹れたコーヒーがまずいって言う流れか。
紅葉は、店をやめると言ったのにそっけなくコーヒーの淹れ方しか聞いて来ない隼に何故やめる理由を聞かないのだと言う。結局興味ないのか、自分に。家族ごっこだったのかと。だが隼は違う。家族であろうと、本人が決めてこれで良いと考えた事に口出しはしない。
これで紅葉が理由を語りだした。実家は200年続く名家で貿易商をやっていたが、父親が亡くなってしまった。跡取りが紅葉しかおらず、母親が婿を取って家を継げと言ってるのだ。この一年間はやりたい事をやらせて貰った猶予期間だった。だからもういいんだと自分を納得させる様に言う紅葉。
紅葉の言葉を聞いて紅葉の淹れたコーヒーを飲んでまずいと言う隼。自分が思ってないからこんなコーヒーになるんだと。
これらを聞いていた4人がなだれ込んで来る。やめないで、紅葉。
そう言われてやっと紅葉は自分の気持ちを表す。ここに居たいバンドも続けたい。だからなんとかしてよ、隼。
隼は紅葉の母に来て貰った。目にひかりが無いぞ。これは後から入る設定だな。隼は紅葉が言いたい事があるから来て貰ったと隼は言う。隼が説得するのではない。そりゃいきなり会った隼から何を言われても聞かないよね。
紅葉はバンドとバイトを続けたいと言うが、母はこれを言下に否定。あなたは何一つ長続きせず全部途中で投げ出してる。あ、ここが突き崩す点だな。
でもここから紅葉はどんどん母に責められて行く。それで何も言えなくなる紅葉。だがここで隼が介入。どうして何も言い返せないのか。どうしたいのかをはっきり言えないのか。誰の人生だと思っているのか。親の目を見てちゃんと自分の考えで反論出来ないのか。おまえのやって来た一年は何だったんだ。
これで紅葉の気持ちが固まる。何も出していなかったと、コーヒーを淹れる。投げ出さずにやり遂げた紅葉のコーヒーが出て来る。母が飲む前に隼から一言。心がここに無いと意味がない、紅葉のコーヒーに集中して欲しい。あのおばあさんの言葉が隼からも。
思想がはっきりして主張を押し出して来る人間だったから母はこれで分かった。紅葉はダラダラ過ごしてる訳ではない。自分でやる道を決めてそれに専念してる。だから今の紅葉ならやりたい様にして良いと。
その後、隼の名前を聞くのだが、フルネームを聞いてこれも縁かとか、何か伏線をひいたな。
そしてなだれ込む4人。一緒に居る子達がこれなら大丈夫と思ったか、母。
さらには隼を奪い合う相手だと分かったか。