私の百合はお仕事です!・第1話
白木陽芽(しらきひめ)は幼少の頃からかわいいかわいいと言われて来たので、それを利用して玉の輿に乗るのを人生の目標としていた。そんな訳で外面は常に芝居。
しかしある日人生に躓いてしまう。文字通り。躓いた時の相手が悪かった。大丈夫だと言ったくせに陽芽が可愛いと見て自分が怪我したから自分の代わりに働けと。いきなり働けと言われてかなり心配したが、行った先はカフェ。まともそうと陽芽は思ったけど、いや、雑居ビルの上にあるカフェはまともってイメージないんですが。
そこの制服を着せられてお手伝いをする事になったが、そこはコンセプトカフェ。架空のお嬢様学校カフェ・リーベ女学園の店だった。コンセプトカフェと聞いてここはヤバいと思った陽芽だったが、逃げられなかった。
コンセプトカフェの雰囲気初めて見たけど、めんどくさいなこれ。
それでも外面は芝居と思っている陽芽は負ける訳には行かないと意地を見せたところに陥穽があった。うまく行ってるかなと思ったのに知らずに綾小路美月を「優しいお姉さま」と言ったのがまずかった。
美月は怒っている。お姉さまとか軽々しく呼ぶな。でも今日さえ乗り切ればと思ったのに、怪我をしたと言う店長御子柴舞が腕が暫く治らないと言ってこれからも続けてねと言われてしまった。うーん、結構腹黒そうなので嘘の可能性も。
そんな様子をクラスメイトの間宮果乃子から心配される。果乃子は陽芽が外面を作ってるって知ってるんだ。相当の仲良しか。
美月が怒った理由を舞が教えてくれた。あの「お姉さま」は例のマリみてで一番有名になった「姉妹」の事で、でも言っちゃったものは仕方ない、だったらその枠組の上で演技して貰おうとSchwesterの制度を教えた。二人にクロイツを渡すからお互いにそれを交換してSchwesterになって貰おうと。
でも美月は拒否する。一方で陽芽はこのままでは引き下がれないと。
だから客の前で攻める陽芽。それをいなす美月。このやり取りをハラハラしながら橘純加は見ていた。なんとか収まりそうと思ったその矢先に陽芽がまたやってしまう。何故このクロイツを受け取ってくれないのですか。これはもう公の場で完全拒否するかどうかの状態になってしまった。
事ここに至っては仕方ない。美月はクロイツを受け取ったものの、耳元で「あんたの事なんて大嫌いよ」
はてさて、お仕事の筈の百合はどうなるのか。