贄姫と獣の王・第1話
タイトルで既に設定は何となく想像は出来ていた。生贄の少女が連れて来られ、連れて来た連中は彼女を置いたら恐れてすぐ逃げてしまう。迎えたのは動物の姿の者。そこの王者と見られる所へ彼女は引き連れられて行く。
宰相だと言うアヌビスは彼女の姿を見て今回のはたいそう貧弱だと言うが、生贄にされた少女サリフィは魔族の王を全く恐れずに口をききはじめる。アヌビスはすぐに殺してしまえと言ったが王は天啓の日までそのままにしておく事にした。
サリフィの見張りとして重りみたいなキュクとロプスがついたが、軽々と持ち運びされるので意味ないな。だからサリフィは結構自由に歩き回る。
そして天啓の日、生贄を捧げる部屋にはアヌビスに案内されて連れて行かれた。今の王になってから生贄の処理は王だけがやるのだと言う。
部屋に入るとそこには刺客が待っていた。儀式の時は王が一人だけになると言うので反乱分子が王の暗殺を企んだのだ。色々駄目だな。まず何故こんな大事な部屋にこんなヤツが入れるのか。そして折角入った刺客の出来が悪すぎる。ただのイキったヤツじゃないか。これだとあの王に歯向かってもひとたまりもなかっただろう。
だが刺したのは人間の男。刺客は何故こんなのがとは思ったが、まあいいと殺そうとした時に今度はサリファが守ろうとする。それで刺客にすきが出来て剣を奪ってしまったらさっきまでイキっていたヤツは逃げてしまった。
刺客に立ち向かったのは人間の姿をした王。サリフィは見抜いていた。王様なんでしょうと。どうも王は魔族と人間のハーフで、天啓の日だけ人間の姿になるらしい。そしてその時に生贄の少女を逃して、自分の身体を斬って血を垂らしていた。これで臣下はまあ騙されたとしても、逃げた少女達が事の顛末を吹聴して回らないのか。サリフィだけは天涯孤独だから逃げもしないけど。
こうして自分の苦しみを理解してくれたサリフィを王レオンハート(サリフィが名付けてくれた)は王妃として迎え入れる事にした。
うん、何だか1話で終わった感もある。