山田くんとLv999の恋をする・第5話
来週の土曜日に瑠奈ちゃんと遊ぶ事になったんだ、ともの凄く嬉しそうな顔をした茜。でも山田はあれ?と思った。その日は瑠奈の家庭教師をする予定になっている。聞き違いだったのだろうかと引っ掛かったままの山田。
そして土曜日。茜、得体の知れないスーツ男と一緒にお茶してる。スーツ男は茜を瑠璃姫と決めつけて茜の話を聞かない。やべーやつだぞこれ。瑠奈からは「用事が出来て先にお茶してて」とメッセージが届く。「先に」ね。
混乱した茜はトイレに逃げた。
この頃山田は佐々木家に到着。瑠奈の家庭教師だと言うが、そこでお母さんが「山田君の高校に受かるのかしら」と言ってる。そう言えば山田は高校生だったっけ。駅の告白現場でそう言う制服着てたね。すると瑠奈は中学生か。
瑠奈と会った山田は今日は用事があったんじゃないのかと聞く。ギクリとする瑠奈。そこに茜から電話。山田は着信画面に茜とあったのを見逃さなかった。
茜は瑠奈に聞いてみようと思って電話したのだ。だが、そのトイレの個室にあのスーツ男がやって来る。ここ女子トイレなんですけど。戻りが遅いから様子を見に来たと言うその部分だけは良いとしても女子トイレに来るのはヤバい男。そしてドアを開けようとする。これは怖い。
瑠奈は山田に問い詰められてちょっとイタズラしただけ。それにもう帰ってるんじゃないかと。代わりにネトゲの人を送ってある。それはもっと危ない。だから山田は茜の所へ行こうとしたが、そこに瑛太が帰って来る。二人の様子がおかしいので事情を聞いてみた。
瑛太が確認したら自分のアカウントから「ファン」にメールを送っていた。いや、そりゃ確かにやった瑠奈が駄目だけど、他人が使えちゃう状態にしてる瑛太もいかんだろ。
そこへチャイムを激しく鳴らす者ありけり。茜が危ないヤツにさらわれたと吹き込まれた鴨田が車で飛んで来たのだ。凄い取り乱し様で善良さを絵に描いた様な人だ。車が調達出来たので茜の居る筈の所へ向かう。
車の中で瑠奈にあいつはおまえと仲良くしようとしてたじゃないかと言う瑛太。
現場に到着。茜はすぐに見つかったが、山田が近づく前に鴨田が突進。あとは大人に任せなさい。私には弁護士の友人が居ます。いいな、弁護士の友人って貴重だよ。近づいてみたら茜が脚に怪我をしたみたいだった。スーツ男が臆面もなく女子トイレに行って驚かせたからですとか言い出すので瑛太がキレた。詳しく聞かせてもらおうか。
個室のドアの下から鎮痛剤を差し入れたのでびっくりした茜が便器に脚をぶつけたのだ。
こんな事態になっても大丈夫そうな顔を山田に向ける茜。なーんだ瑠奈ちゃん、今日は山田が家庭教師に来る日だったんだと気にしてない感じなのだ。山田、当然どうしてこんな顔出来るのだろうと思ったろう。だって騙されたんだよ。怒らないの?
向こうでは瑠奈が済まなそうなすねてそうな顔をして立っている。うーん、まさか小さい可愛い子がこんな姿してたら赦すの?とちょっと思ったけど、そこはそれだけですんなりとは行かない。
瑠奈を追おうとして脚をまたぶつけた茜に瑠奈が戻って来る。瑛太は怒ってる。説教だ。山田も助けない。でもここで茜が芝居をうつ。お腹が痛い。スーツ男がよこした鎮痛剤程度じゃ駄目。薬剤師さんが出してくれる第一類医薬品の鎮痛剤じゃないと。まあ確かにスーツ男が差し出したのロキソニンじゃなかったからね。
そう言って茜は瑛太と山田と鴨田を薬局へ行かせ、スーツ男はもう帰れと追い出して、瑠奈と二人きりになる。
気まずい瑠奈に茜はレベルいくつ?と聞いて来た。カンストじゃ一緒に狩り出来ないねと。低レベルのキャラもあると聞いたら茜は今度一緒に狩りやろうと言う。そんな笑顔に瑠奈は我慢出来なくなった。洗いざらい話してしまった。嫌いだから追い出したかったと。
でも茜は瑠奈と仲良くなりたくて来た。あのギルドの人はみんな良い人で、だから瑠奈に入れてと頼みに来た。茜、心が広すぎる。とは言っても厨房にはこれ位の心の広い人間が言い聞かせないと駄目かもしれない。頭ごなしは単に反発するだけだから。こうして自分が悪いことをしたと自覚させないと。
山田達が戻って来たら茜が悔恨の涙を流して仲良くなっていた。
山田も高校生だからね。こんな菩薩様みたいな人(そう言う表現ではないかもしれないけど)が居るのかと思ったか。